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カテゴリ:鼠の歌
鼠の歌 自分評伝の試み 2 小学3年 〈2〉
おそらく初めて書いた「連載マンガ」がこの「やきゅう王子」である。 改めてみて欲しい。「うわー」と球が足に当たっている少年が主人公の「やきゅう王子」である。申し訳ないが、左から右に読んで欲しい。申し訳ないが、漫画家志望にしては絵はおそろしく下手だが、それも無視して欲しい。 恐ろしい事が二つある。これは連載一回目であり、なんの説明もなくこういう場面から始まっているのである。恐ろしい事のもう一つは、連載一回目はこの一ページで完結しているのだ。 私にとってマンガ初体験は、星飛雄馬と花形満が初めて対決して、打球が一塁上でぐるぐる回っていた場面から始まった。というのは、前回書いた。3年半経って、そういう「突然のクライマックスから始まる」マンガを無意識のうちに描いていたのである。「私はマンガのドラマトゥルギーに魅了された」と言った根拠はこれである。 ただ、改めてこれを見て感心した事が二つある。 一つはこの一ページに「キャラの立った人物」が四人もいるのだ。上右の2人。左はちょび髭を生やして同じユニフォームを着ているので監督である。右は年寄りだが、ダンディな髪型、キラキラした目を持っている。チームのOBで、今は野球選手か監督(王さん?)の可能性が高い。左下の学生はバットを持っている。目が主人公と同じ目だ。明らかにライバルの選手である。たった一ページしかないけど、私の中では既に長い長いストーリーが作られていて、この場面から始まらなければならなかったし、このコマで終わらなければならなかったようだ。 もう一つは、ユニフォームに「PAP」と書くのは、いったいどういう意図があったのか是非昔の私にお聞きしたいのだけど、ともかくオリジナリティを重視しているということである。帽子のマークの「独創性」を見よ。私は生涯一度もヤクルトにシンパシーを感じた事がないから、これも何かの意味があったのに違いない。 ただし、気持ちが燃えている表現を炎で表すのは、完全に当時大人気だった「巨人の星」のアニメのパクリである。 このノートでは実はもう一つの連載が始まっている。こちらはなんと最初から3Pも描かれているし、その後も連載が続いているので、乗って描いている事がうかがわれる。驚いたことにバレーボールマンガなのである。当時マーガレットで連載されていたらしい「アタックNO1」は読んだ記憶がないので、テレビアニメの影響だろうと思う。「青空へアタック」という題名だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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『夏への扉』というハインラインの傑作がありますが、幼い時の「私」と遭ってみるというのもいいかもしれません。ただ、タイムマシンがあるとすれば、私はいつの時代のどの場所を選ぶのか。「ヒトラーのいないドイツ」を作り出すために、1929年あたりのドイツに行くのか、卑弥呼さんに会いに行くのか・・。
考えるだけで楽しいことです。 (2015年05月15日 19時52分43秒)
少年時代を自己分析。創作欲をかき立てますなあ(あ、私のね)
(2015年05月15日 22時30分19秒)
まろ0301さん
> 『夏への扉』というハインラインの傑作がありますが、幼い時の「私」と遭ってみるというのもいいかもしれません。ただ、タイムマシンがあるとすれば、私はいつの時代のどの場所を選ぶのか。「ヒトラーのいないドイツ」を作り出すために、1929年あたりのドイツに行くのか、卑弥呼さんに会いに行くのか・・。 > 考えるだけで楽しいことです。 ----- あ、是非是非ドイツへ!「もし、無名の高校歴史教師が1929年のドイツへ行って、ナチス台頭を止めようとしたら」というマンガは十分にあり得ます。 止めようとはしなかったけど、無名の画家のヒトラーにタイムマシンで出会うといったマンガはどこかで読んだ覚えがある。自覚的に「止めよう」とする視点のマンガはありません。面白いものができそうです。 (2015年05月16日 11時03分54秒)
嫌好法師さん
>少年時代を自己分析。創作欲をかき立てますなあ(あ、私のね) ----- 光栄です。 ただし、ホントは二回ぐらいでさらっとマンガ編はおわるつもりだったんです。 ちょっと膨らんで四回ぐらいにはなりそうなんですが、書けば書くほどなんか恥ずかしくなってきます。 (2015年05月16日 11時07分47秒) |
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