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2016年01月04日
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テーマ:本日の1冊(3099)
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2016年「図書」1月号
そろそろ表紙の写真解説を直ぐに読むことはしなくなった。いろいろと推理を働かす。もちろん雪ではない。中谷宇吉郎の「雪」を読んでいれば、これが何かの水の結晶であることは明らかである。わからない。解説を読むと、人工に作った「霜」の結晶だった。わからないはずだ。写真家・伊知地国夫さんも中谷宇吉郎の雪の結晶図「ナカヤ・ダイヤグラム」に言及していた。同じ発想で、この撮影をしたことになる。今回は引き分けだね。

比較民俗学の奥西俊介氏は巻頭エッセイ「重なり合う歳神の姿」で以下のように書いている。ホームページから文章をそのままコピーする。

 年の替わり目には異形の神が現れるのがしきたりだった。
それを伝える行事が所々に残っている。旧暦の小正月に山形県上山や佐賀市見島では「カセドリ」が来る。簑に笠あるいは藁頭巾を被った者が家々を回って修祓を行い、酒と食べ物の接待を受けたり、水をかけられたりする。 『菅江真澄遊覧記』によると、十八世紀末の岩手県平泉辺りにも同じような者が現れて、「カセキドリ」と呼ばれた。真澄は「カセキ」を鹿の古名とし、「鹿踊」と宛字している。甑島(こしきしま)のトシドンなどを考慮すれば、本来の来訪者は角を生やした獣面で、身にまとう藁簑は毛皮の代用だったろうと思う。
ナマハゲなどに似た者が年末年始に来訪することはヨーロッパでも知られている。おどろおどろしい風体に仮装した者が家々を回る祭礼が、今日では観光行事となっている。
二十世紀のイランでも魔物が山から迎春に降りてきた。裾に小鈴がついた羊皮のコートを毛を外にして身にまとい、頭に角を生やした面を被った「クーセ」が、杖で人や動物や家をたたき祝儀をもらった。
クーセは十一世紀の天文学者ビルーニーも記録している。それはロバやウシに乗って現れ、手にはカラスと団扇を持っていた。雪が残るころなのに暑い暑いと喚き物乞いをすると、人々は雪や氷を投げつけたと言う。
このように似た姿の歳神が春を待つ人々を訪れるのは、共通の古代文化の残滓ではないかと初夢に思っている


ここには書いていなが、ハロウィンも歳の移り変わりを冬至だと思えば、異形の神が現れるのは、同じ系統のように思える。つまり、「春」の直前に人々を試すかのように「神」(鬼?)が現れるのは、世界「共通の古代文化の残滓」なのかもしれない。

神は唯一神ではない。これは日本人のDNAに深く刻み込まれた「常識」である。顔や形のない神々が、生命を造り運命を投げ与え、生命を奪い伝説を作る。だから丁重にお出迎えして、機嫌良く帰って貰わねばならない。いつしかそれは、時を決めて相応しいときにやってくることになった。それならば、冬至のこと時が、実りの蓄えもあり、1番いい時だ。今年の大晦日、そういうつもりで待っていても何も起こらなかった。でも、ホントは魑魅魍魎はこの数ヶ月の間に来ていたのかもしれない。例えば、9月19日に。

作家の吉村萬壱さんは「気がつくと、暗くて狭いトンネルの中にいる。皆、同じ方向に向かって歩いている。出口は見えず、この行軍の空疎な目標だけが声高にアナウンスされている。「一億総◯◯◯◯」と、絶え間なく連呼される声を聞きながら、前を往く人間の背中だけを見て歩いている。」とエッセイを書き始めた。

吉村さんは原爆詩人・原民喜さんのことをつらつらと想う。
「詩は情緒のなかへ崩れ墜ちることではない、きびしい稜角をよじのぼろうとする意思だ」(「鎮魂歌」)

図らずも、池澤夏樹は今回は詩人・石垣りんを取り上げた。「詩は社会や生活や思想を書けるか?」池澤夏樹は自分に問うてみる。「できる、と伊藤比呂美編「石垣りん詩集」は言う」。

人々は知っている。夜明け前が1番暗い。

そんなこんなを、神在月の去った出雲の地で考えました。

文庫版「椋鳥通信」の魅力をトルストイの家出とキューリー夫人の消息にフォーカスして分かりやすく紹介したエッセイ、「原発訴訟と裁判官統制の歴史を描く」黒木亮「法服の王国」の紹介記事もオススメ。
2016年1月4日読了






最終更新日  2016年01月04日 12時00分43秒
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