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テーマ:映画館で観た映画(8350)
カテゴリ:洋画(12~)
二月に観た映画は8作品でした。二回に分けて紹介します。
「フランス組曲」 不覚にも最後までこの原作が、ユダヤ人作家によって書かれていたことを失念していた。主人公は純粋なフランス人とドイツ人だし、テーマは戦争における勝者と敗者との軋轢というものだったからである。 しかし、これを当時もっともドイツから弾圧を受けていたユダヤ人が書いたことに、やはり感動を覚えるのである。安易に二人の愛を成就させなかったのもよかった。ただ、未完成ということだったので、実際はどこまで描いていたのかが気になる。映画はそれだけ、きちんと落としどころがあったので。 (解説) フランス人女性とドイツ将校との愛の行方を描くラブロマンス。1940年、ドイツ占領下のフランス田舎町。戦地に赴いた夫を待つリュシルが暮らす屋敷に独軍中尉ブルーノがやって来る。音楽への愛を共有する二人はいつしか心を通わせていくが……。アウシュヴィッツで生涯を閉じた作家イレーヌ・ネミロフスキーによる未完の同名小説を「ある公爵夫人の生涯」のソウル・ディブ監督が映画化。同作でアカデミー衣装デザイン賞を受賞したマイケル・オコナーが再度衣装を担当。出演は「マリリン 7日間の恋」のミシェル・ウィリアムズ、「イングリッシュ・ペイシェント」のクリスティン・スコット・トーマス、「君と歩く世界」のマティアス・スーナールツ、「オン・ザ・ロード」のサム・ライリー、「ウルフ・オブ・ウォールストリート」のマーゴット・ロビー。 あらすじ 1940年6月。ドイツ軍の爆撃にさらされたパリは無防備都市となり、フランス中部の町ビュシーにパリからの避難民が到着した頃、独仏休戦協定が締結、フランスはドイツの支配下に置かれた……。結婚して3年、戦地に赴いた夫を待つ妻リュシル(ミシェル・ウィリアムズ)は、厳格な義母(クリスティン・スコット・トーマス)と大きな屋敷で窮屈な生活を送っていた。そんなある日、屋敷にドイツ軍中尉ブルーノ(マティアス・スーナールツ)がやって来る。緊迫した占領下の日々の中、ピアノと音楽への愛を共有するリュシルとブルーノ。やがて二人はいつしか互いの存在だけが心のよりどころとなっていく。それは同時に、狭い世界に生きる従順な女性だったリュシルが、より広い世界へと目を向ける転機にもなっていくのだった……。 inシネマクレール 2016年2月4日 ★★★★☆ 「ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲」 少女が頑張る話ということと、虐げられた犬たちの反乱というアイディアが可能性を感じられて、少し無理して観ることにした。 ファンタジーである。いろんな面で、ありえない展開がある。それを承知したうえで、テーマと何よりも少女と犬のキャラクターがどうだったのかを見てみる。テーマはやはり、犬という半人間的な存在に対して、「支配するもの」ではなく、「友人」として扱おう、というものだったように思う。犬を友人として、あるいは家族として扱うのか、それとも自然・野生の動物として扱うのか、というのは、まだまだ結論が付かない人間としての課題なのかもしれないが、日本人の私としては、まだ犬を「支配・被支配の関係」でのみとらえているような気がして座りが悪かった。 少女のキャラは、あまり可愛くなくて感情移入できなかった。スウェーデンの女の子なんだろうか。そんなこんなでイマイチでした。 チェック:第67回カンヌ国際映画祭・ある視点部門賞を受賞した異色のドラマ。心ない人間に対する強い怒りを抱えた一匹の犬が、施設に送られた犬たちと一緒に人類への反乱を起こす姿を見つめる。メガホンを取るのは、俳優業も務めてきたハンガリー出身のコルネル・ムンドルッツォ。『ハヌッセン』などのシャンドール・ジョーテールらが出演。センセーショナルな物語に加え、数百匹の犬が市街地を疾走するビジュアルにも圧倒される。 ストーリー:とある町で、雑種犬に対して重税をかける法律が制定される。ハーゲンという犬をかわいがっていた13歳の少女リリ(ジョーフィア・プソッタ)だが、父親にハーゲンを捨てられてしまう。突如として飼い主と引き離された悲しみを抱えたままさまようハーゲンと、その行方を必死になって追い掛けるリリ。やがてハーゲンは、人間に裏切られ、虐げられた果てに、保護施設に放り込まれた犬たちと出会う。その姿を目にして憤怒に駆られ、施設から犬を引き連れて人間への反乱を起こすハーゲンだが……。 制作 ハンガリー/ドイツ/スウェーデン inシネマクレール 2016年2月4日 ★★★☆☆ 「オデッセイ」 原題はTHE MARTIAN(火星人)。邦題よりもこちらの方が良かったかもしれない。 宇宙というひとつ間違えただけで、生命がない環境の中で、(フィクションとはいえ)瞬時に正しい判断をして、決して諦めない、ポジティヴに考える、正確に理解する、やるべきことをやる、ユーモアを忘れない、孤独感に押しつぶされない、というこの作品の一種の「シュミレーション」は人生に有益な映像のように思える。 NASAがあれ程までに協力的になるのは、この場合ならば、世論が沸騰しているから、理解出来る(おそらく日本はほとんど関係ないけど、連日ワイドショーを賑わしていただろう)。中国が協力するのも、戦略的には正しい判断だろう。ただし、一役人が判断するのではなく、国家元首の判断でなくてはならなかったはずだ。 それでも、後半のランデブーは、映像のためだけに作られた話のようで、お勧め出来ない。 この月の新作の中では、これが1番見応えがあった。 チェック:『グラディエーター』などのリドリー・スコットがメガホンを取り、『ボーン』シリーズなどのマット・デイモンが火星に取り残された宇宙飛行士を演じるSFアドベンチャー。火星で死亡したと思われた宇宙飛行士が実は生きていることが発覚、主人公の必死のサバイバルと彼を助けようとするNASAや乗組員たちの奮闘が描かれる。共演は、『ゼロ・ダーク・サーティ』などのジェシカ・チャステインや『LIFE!/ライフ』などのクリステン・ウィグなど。スコット監督による壮大なビジュアルや感動的なストーリーに注目。 ストーリー:火星での有人探査中に嵐に巻き込まれた宇宙飛行士のマーク・ワトニー(マット・デイモン)。乗組員はワトニーが死亡したと思い、火星を去るが、彼は生きていた。空気も水も通信手段もなく、わずかな食料しかない危機的状況で、ワトニーは生き延びようとする。一方、NASAは世界中から科学者を結集し救出を企て、仲間たちもまた大胆な救出ミッションを敢行しようとしていた。 キャスト マーク・ワトニー: マット・デイモン メリッサ・ルイス: ジェシカ・チャステイン アニー・モントローズ: クリステン・ウィグ ビンセント・カプーア: キウェテル・イジョフォー テディ・サンダース: ジェフ・ダニエルズ リック・マルティネス: マイケル・ペーニャ ベス・ヨハンセン: ケイト・マーラ ミッチ・ヘンダーソン: ショーン・ビーン クリス・ベック: セバスチャン・スタン アレックス・フォーゲル: アクセル・ヘニー ムービックス倉敷 2016年2月7日 ★★★★☆ 「残穢−住んではいけない部屋−」 私事ではあるが、今日現在も起きているのだが、縁側に置いている勉強机の上にある電気スタンドが時々自動的に点くようになった。また、先日はネズミの音どころではない、真夜中にポスターガイストともいえる大きな音が、その縁側の隣の部屋で何度もした。最近天井が運動会なのである。どうも猫とネズミが追いかけっこしているのだと、私は踏んでおいたのであるが、この前真夜中に目をさますと、猫とは言えない細長い黄色いモノが飛んでいった。イタチらしい(^_^;)ちゃんちゃん(←おいおい、怖いぞ!通り道らしき穴は塞ぎました)。ところで、玄関前モノが通ると電気が点くようになっているのだが、電気は点かないで物音だけが時々するのだが、あれはなんなのだろうか。 話をすると、祟られる。聞くだけで祟られる。というわけで、見るべきではなかった、という類の映画でした。1人で部屋に居ると、異様な音はとかくするもので、なんか今日だけは、あの音、ホントはどうだったんだろ、と気になって来た。 中村監督は大好きな監督で、今まで外れはひとつもなかった。これも、外れなかった、と言っていいんだろうな‥。 (チェック)「屍鬼」などで知られるベストセラー作家・小野不由美の本格ホラー小説「残穢」を、『予告犯』などの中村義洋監督が映画化。読者の女子大生から「今住んでいる部屋で、奇妙な音がする」という手紙を受け取ったミステリー小説家が、二人で異変を調査するうちに驚くべき真実が浮かび上がってくるさまを描く。主人公には中村監督とは5度目のタッグとなる竹内結子、彼女と一緒に事件の調査に乗り出す大学生を、『リトル・フォレスト』シリーズなどの橋本愛が演じる。 (ストーリー)ミステリー小説家である私(竹内結子)に、読者の女子大生・久保さん(橋本愛)から自分が住んでいる部屋で変な音がするという手紙が届く。早速二人で調べてみると、そのマンションに以前住んでいた人々が自殺や心中、殺人などの事件を起こしていたことが判明。久保さんの部屋で生じる音の正体、そして一連の事件の謎について調査していくうちに、予想だにしなかった事実がわかり……。 (キャスト) 私: 竹内結子 久保さん: 橋本愛 三澤徹夫: 坂口健太郎 直人: 滝藤賢一 平岡芳明: 佐々木蔵之介 山下容莉枝、成田凌、吉澤健、不破万作、上田耕一 in movix倉敷 2016年2月10日 ★★★★☆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016年03月18日 12時26分16秒
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