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カテゴリ:加藤周一
加藤周一の単行本未収録の「夕陽妄語」である。 いわく「災害の責任 2008/6/21(土) 朝日新聞朝刊」。胃がんで休載する最後から二番目のエッセイである。すでに病状は大きく進行していて、その一か月後に遺言ともいえるテレビ収録をすることから、医師である加藤にも死の覚悟ができつつある、あるいはできていたころだと思う。 その時になぜこれを書いたのか(かなり大きく写真を載せたので見にくければ拡大して全文を読んでほしい)。 直接のきっかけは、この記事が掲載される一週間前に非常に大きな地震がおきた。 平成20年(2008年) 6月14日 マグネチュード7.2 「岩手・宮城内陸地震」 死者 17人 不明 6人負傷者 426人 住家全壊30棟 住家半壊146棟など 震度6強 実は恥ずかしながら、今回調べて初めてこの年にM7.2という今回と同等、阪神大震災クラスの地震が起きた事に気が付いた。完全に忘れていた。この三年後に東日本大震災が起きるなどとは、その当時岡山に居る私などは想像できていなかった。 加藤周一はこの大地震をうけて、「天災」のあれこれについて考えたわけではなかった。明確にその後近いうちに(それは3年後かもしれないし、数十年後かもしれない)起きるであろう「大震災」の「責任」について考え、さらには天災のようにやってくる「戦争」に対する「責任」について述べたのである。その慧眼恐るべし。本当に恐ろしい。 話の展開は、病気のせいかいつもの切れ味はなかったかもしれないが、その内容については、古今東西のあらゆる人間の現象に詳しく、物事を千年単位で見ることのできる稀代の人物の面目躍如たる文章であった。 今記事をアップしようとして、この「災害の責任」と同じように、すこし記事の意図するところをあまりにも省略しているのに気が付いた。私の言いたいのは、当然今回の熊本地震のことではない。これからありうるであろう、南海トラフ地震のことであり、これからありうるであろう天災のようにやってくる「戦争」あるいは「戦争準備」について、我々ができることだ。具体的には、戦争準備のために年間5兆円を使うよりは地震準備あるいは今回の地震被害復興のために数兆円を使う方がいいだろう、ということである。さらに言えば、原発は速やかに停止、一刻も早く廃炉に向けて舵をきるべきだう、ということである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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全くもって同感です!
(2016年04月21日 21時02分46秒)
嫌好法師さん
>全くもって同感です! ----- 【加藤周一ML】の小鳥遊楽齋さんが、今回の熊本地震を激甚災害に指定しない理由をこう述べていました。 それは、指定をすると、首相が防災のトップにたって、陣頭指揮をしなければならないと法律にちゃんと決まっているからであり、そうすると、北海道の補欠選挙のあとに、前前から楽しみにしていた外遊が出来なくなるからだ。トップになれば、日本にとどまって、張り付いていなければならなくなるからだ。自分個人の楽しみを、震災の被害にあっている人々のことよりも優先したいがためだ。これは数日前からネット上で流布されている噂・風説である。ことの真偽は知らないが、そういう説明を受ければ、それまでの謎や不可解さが一挙に解消される気がする。いかにも身勝手で幼稚な発想と言わざるを得ないだろう言うのが、大方の見方だろう。しかし、これは地上波では流せないだろう。国民の多くが不審に思っていることを、どの放送局も流さない、この悪しき風潮に、「王様は裸だ」「王様の耳はロバの耳」と本当のことを言って風穴をあける子供はいないらしい。みんな日本の業界は「大人」ばかりなんだろう。 全くもって同感です! (2016年04月22日 12時26分39秒) |
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