6856132 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

再出発日記

再出発日記

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

フリーページ

カテゴリ

お気に入りブログ

源氏物語の紫式部日… New! Photo USMさん

ピーター・グリーナ… New! シマクマ君さん

『人間の未来 AIの未… New! Mドングリさん

韓国旅行2024春旅2… New! suzu1318さん

炊飯器修理 New! はんらさん

カレンダー

2017年10月21日
XML
テーマ:本日の1冊(3685)



「海道の社会史 東南アジア多島海の人々」鶴見良行 朝日選書
池澤夏樹の「沖縄への短い帰還」の中に、この本のことが触れられてあって、どうしても読みたくて図書館で探した(1987年発行)。インドネシアの多島海の中にあるセレベス(スラウェシ)で、住民たちが王様に「貴君は我等の財産と健康を守らねばならない」等々の契約を迫る場面がある。ここで王様(神様)は、民衆によって雇われた立場にあるのである。移動分散形社会(焼畑・漁民・海賊・商人などの社会)は「嫌なら他に行っちゃうよ」が出来たかららしい。
もう少し詳しく紹介する。
10世紀からのイ・ラ・ガリゴ神話時代に残されたロンターラ文書には、民衆が降臨した天孫に統治者になることを要請する件があるらしい。曰く。
「謹んで申し上げる。よくお聴きいただきたい。我等は貴君を敬い、統治者に就任していただくためにここに参集した。
貴君は、我等の財産と健康を守らねばならない。
実りある水田を雀から守らねばならない。
貴君は、我等を悪人から守らねばならない。
我等を害う神託を告げてはならない。
さすれば、我等は貴君のお召しに応じる。」
これは、王の義務を定めた契約文書である。「王は神なり」思想はインドから来たが、立場はそれと逆転している。そして時代を経るに従い、即位文書に慣習法の規定が組み込まれ、村落憲法になってゆく。王の義務はますます重くなり、罰則も定められた。それは実際に行われ、王は16世紀からつい最近まで王位を追われるという事件が起きているらしい。それでも、王が必要だったのは、この時期に土地争いが起きたためでは無いか?と著者は推測している。
しかし、私は思う。現代も人類は選挙を通じてそういう制度を作って来たのでは無いか?嫌ならクビにしちゃうぞ、と。ここで重要だと私が思ったのは、「言葉としてきちんという」ことだ。だから、私は提案したい。選挙で誰が首相に選ばれようとも、国会冒頭演説で、首相は時間を少しとってこのように言うのを習慣としてもらいたい。これは違法では無いから、直ぐにできる(日本国憲法99条)。国民の反応が良ければ法制化してもいいかもしれない。曰く。
「わたくし第○代首相○○は、日本国憲法を誠実に遵守することを誓います。すなわち、以下の条文です。云々(字数の関係で載せないが、以下は憲法全文である)」
言葉は力である。発せられた言葉は実現に向かって動き出すだろう。
「国民は健康で文化的な最低限度の生活をする権利を有する」といえば、それは憲法施行70年経ってやっと実現に向けて動きだしはすまいか?
2017年10読了





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2017年10月21日 10時36分28秒
コメント(0) | コメントを書く
[読書(ノンフィクション12~)] カテゴリの最新記事


キーワードサーチ

▼キーワード検索

コメント新着

永田誠@ Re:アーカイブス加藤周一の映像 1(02/13) いまはデイリーモーションに移りました。 …
韓国好き@ Re:幽霊が見えたら教えてください 韓旅9-2 ソウル(11/14) 死体置き場にライトを当てたら声が聞こえ…
韓国好き@ Re:幽霊が見えたら教えてください 韓旅9-2 ソウル(11/14) 死体置き場にライトを当てたら声が聞こえ…
生まれる前@ Re:バージンブルース(11/04) いい風景です。 万引きで逃げ回るなんて…
aki@ Re:書評「図書館の魔女(4)」(02/26) 日本有事と急がれる改憲、大変恐縮とは存…
北村隆志@ Re:書評 加藤周一の「雑種文化」(01/18) 初めまして。加藤周一HPのリンクからお邪…
ななし@ Re:「消されたマンガ」表現の自由とは(04/30) 2012年に発表された『未病』は?
ポンボ@ Re:書評「図書館の魔女(4)」(02/26) お元気ですか? 心配致しております。 お…
むちゃばあ@ Re:そのとき 小森香子詩選集(08/11) はじめまして むちゃばあと申します 昨日…
KUMA0504@ Re[1]:書評「どっちがどっち まぎらわしい生きものたち」(02/26) はんらさんへ 今気がつきました。ごめんな…

バックナンバー

・2024年04月
・2024年03月
・2024年02月
・2024年01月
・2023年12月
・2023年11月
・2023年10月
・2023年09月

© Rakuten Group, Inc.