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テーマ:本日の1冊(3685)
カテゴリ:読書(ノンフィクション12~)
「デイズジャパン2018年4月号」 表紙写真は、在宅医療を行うやまと診療所の医師が、自宅で亡くなった佐藤さんの手首の動脈に触れ、脈拍がないことを確認した。末期の肺がんを患っていた佐藤さんは、身よりもなく、誰かに看取られることもなかった。東京都。2017年9月13日。Photo by 花井亨/ロイター/アフロ。 特集は「世界一の超高齢大国・日本 死に場所がなくなる日」である。病院に入れない高齢者が激増している。 驚いたのは、現在でも「約3万人以上が孤独死と推計されている」らしい。自殺者が年間3万人を越えてニュースになり、最近やっと数が少なくなりつつあるあるけれども、また新たな「戦争」とも言っていい「不幸な死」が増えてきている。これの根拠は、東京都の死後2日以上経過して発見された孤独死の数を調べた後、東京都の孤独死発生率を全国65歳以上の高齢者の数に当てはめて計算したもの(2万6821人)に65歳未満を含めて勘案したものらしい。つまりはっきりと調べられていないけど、私もそのぐらいはあると思う。 世界高齢化率の推移の表をみた。1990年ごろまでは先進7カ国中の最下位だった日本が、10数年で一躍トップに躍り出ている。日本でそれをお祝いした事実はもちろんない。私の記憶でも20年ほど前までは、60歳は「隠居して老人として過ごすベキ人たち」だった。今、そう考えている日本人は、総人口の何割ぐらいいるのだろうか。そのせいで、昔は若者が赤ちゃんと老人を支えないといけないから、年金破綻が言われたが、今はその根拠がどんどん変わっている。でも、年金支給歳が、つい最近60歳から65歳に変わったのに、今度は68歳と言われるようになった。文書を「改ざん」して、言うことがコロコロ変わる政治家や役人に、そんなことを決めて欲しくない。 独り暮らしの労働者にとって、超高齢大国は、不安で不安で仕方ない。足腰が立たなくなったとたん、目が見えなくなったとたん、認知症になったとたん、今迄思い描いてきた「老後」は、「孤独死」に向かっていくだろう。何が出来るのか?考えていかねばならない。 「私の取材機材(10)」という記事があった。プロのカメラマンがカメラをどのように使い分けているか、説明したものだ。読者に多いはずのカメラマン志望にはもちろん有益な情報だろうが、素人の私にも興味深い記事だ。しかしこの読み始めた2年間で、この手の記事に接したのは初めてのような気がする。連載10回目というのだから、過去はよく載っていたのだろう。これからも載せることを希望する。 ハンセン病回復者・伊波敏男氏の文章は、岡山県の長島愛生園の体験が多く書かれていて、私にもまだまだ知らないことが多くあったことを知らされた。彼処に1度行って見なくてはならない。 2018年4月16日読了 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018年04月17日 22時49分23秒
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