|
テーマ:映画館で観た映画(8344)
カテゴリ:洋画(12~)
中間の三作品です。 「旅猫リポート」 猫好きでもない私がなぜ観たかというと、一定評判なのでチェックのため、という他には理由なし。我が郷土が生んだ平松恵美子脚本ではある(彼女はペット殺処分反対の映画を監督している)。ストーリーは、二通りの予想をしていたが、最もオーソドックスな展開だった。まあそれでも猫好きにはたまらない作品。一切CGを使わず、キチンと話を作っていた。広瀬アリスが、いい味だしていた。子役は重要だったが、残念ながら大根だった。猫は始めから結末を知っていた、というのが、映画的サプライズである。観客は約6人。半数はボロボロに泣いていた。 作品感想から離れて、ふと思ったことを言うと、猫にとって親しい人間の死はどのように見えるのだろう。ナナは元は野良猫だったのだから、いろんな仲間の死を見てきたことだろう。死の瞬間はわかるものなのか。それとも、全く動かなくなり、それで初めて判断するものなのか。死に物語を付随させるのは、おそらくホモ・サピエンスが地球上で唯一だと思う。言葉を駆使出来るサピエンスは、祖先物語を作ったから、人類のみに郷里や国が出来上がったのである。だとすると、猫にとって親しい者の死はどう映るのか。記憶能力は持っているはずだから、悲しむことは出来るはずだ。けれども、ナナはあまり悲しんではいなかった。ナナは男だから、種は撒き放しのはず。家族を持つという習性はない。でも仲間だけは作るのが、猫の習性である。死ぬまで生きる、というのが猫の諦観なのかもしれない。そうだとすると、いつも遠くを見つめるあのナナの眼差しは、いっそ清々しい。 (ストーリー) 野良猫だったナナは交通事故に遭ってしまい、猫好きの人のいい青年・悟(福士蒼汰)に救われる。その後5年間、ナナは家猫として悟と仲良く暮らしてきたが、ある事情から彼は愛猫を手放す決意を固める。そして新たな飼い主を見つけるため、彼らは悟の親友や初恋の相手などを訪ねる旅に出る。 (キャスト) 福士蒼汰、広瀬アリス、大野拓朗、山本涼介、前野朋哉、田口翔大、二宮慶多、中村靖日、戸田菜穂、橋本じゅん、木村多江、田中壮太郎、笛木優子、竹内結子、(声の出演)、高畑充希、沢城みゆき、前野智昭 (スタッフ) 原作・脚本:有川浩 監督:三木康一郎 脚本:平松恵美子 音楽:コトリンゴ 2018年11月6日 movix倉敷 ★★★
「ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男」 やはり大坂なおみのテニススタイルのことを考えてしまう。テニスは、どこまで自分の感情をコントロールし、集中するかで、勝負が決まってくるのだな、とおもう。ウィンブルドンみたいな大舞台だとなおさら。 ボルグもマッケンローも、名前はよく知っているけど、観たことはない。既に「エースをねらえ!」で、テニスの一定知識はあったものの、彼らに思い入れはない。それでも、最後に二人ハグし合うのは、スポーツのいいところだろう。 ボルグは、炎を鎮めるための氷だった。それを徹底したので、ずっと氷の男ということになったのだろう。頂点の26歳で引退。正にそんな人生もあり、なのだろう。ところで、レオ・ボルグって、お孫さん? (解説) 1980年代を代表する名テニスプレイヤー、ビヨン・ボルグとジョン・マッケンローの実録ドラマ。ライバルとして火花を散らしていた彼らが、1980年のウィンブルドン決勝戦で繰り広げた激闘を活写する。監督は『アルマジロ』などのヤヌス・メッツ。『マン・ダウン 戦士の約束』などのシャイア・ラブーフ、『ストックホルムでワルツを』などのスヴェリル・グドナソン、『男と女、モントーク岬で』などのステラン・スカルスガルドらがそろう。 (ストーリー) 世界がテニスブームに沸き立つ1980年、その最前線に立つ存在として活躍するビヨン・ボルグ(スヴェリル・グドナソン)。類いまれな強さに加えて彫刻を思わせる端麗な容姿と冷静沈着な性格で、テニスファン以外からも圧倒的人気を集めていた。ウィンブルドンで4連覇を果たし、5連覇をも達成しようとするボルグ。だがその前に、過激な言動で注目されていた天才的プレイヤーのジョン・マッケンロー(シャイア・ラブーフ)が立ちはだかる。 (出演) スヴェリル・グドナソン(ビヨン・ボルグ) シャイア・ラブーフ(ジョン・マッケンロー) ステラン・スカルスガルド(レナート・ベルゲリン) ツヴァ・ノヴォトニー(マリアナ・シミオネスク) イアン・ブラックマン(ジョン・マッケンロー・サー) レオ・ボルグ(9歳~13歳のビヨン・ボルグ) (スタッフ) 監督ヤヌス・メッツ 脚本ロニー・サンダル 2018年11月7日 シネマ・クレール ★★★★ 「search/サーチ」 事前情報がほとんど無く、ネットの評判が良いので観た。題名からすると、フェイクニュース系の、或いはネット犯罪系の話かと思いきや、そうでは無く、下の(ストーリー)にある様に最初から最後までお父さんが娘を探すために娘が残したPCのデータやSNSを駆使して探すというもので、全ての映像が、全て「データ画像」として構成されているのが、今迄にない斬新なものだった。冒頭はPCの立ち上げから始まり、娘が生まれてどんどんデータが増えて行き、妻の病死までの15年間を過不足なしに我々に見せる。このまま最後まで行くのか?と心配になったが、遂に最後まで行ってしまった。 デビッドはお父さんのメール送信元から推察するに、韓国系米国人と思われる。完全ネイティブアメリカンなので、二世かもしれない。テレビ会議が当たり前の職場と、娘のパスワードを突破するスピード(1分もかからなかった)は、現代のネット人類は此処まで来ているのか!と思わせる。親だから、緊急事態だから許せるが、正にPCやSNSを見れば、今や娘の日常や秘密もだいたいわかるのである。それがわかるという意味でも興味深い作品。 二転三転のストーリーは、ありきたり。でも、充分エンタメで面白かった。 (ストーリー) 忽然と姿を消した16歳の女子高生マーゴット。行方不明事件として捜査が始まる。家出なのか、誘拐なのかわからないまま37時間が経過。娘の無事を信じる父デビッドは、彼女のPCにログインしSNSにアクセスを試みる。インスタグラム、フェイスブック、ツイッター・・・。そこに映し出されたのは、いつも明るく活発だったはずのマーゴットとはまるで別人の、自分の知らない娘の姿があった―。 監督アニーシュ・チャガンティ 出演 ジョン・チョー、デブラ・メッシング、ジョセフ・リー、ミシェル・ラー 2018年11月1日 TOHOシネマズ岡南 ★★★★ http://www.search-movie.jp/sp/index.html お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018年12月10日 09時59分58秒
コメント(0) | コメントを書く
[洋画(12~)] カテゴリの最新記事
|
|