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再出発日記

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2019年10月05日
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カテゴリ:考古学
9月22日(日)晴れ
9月23日に京都で1日かけて加藤周一生誕100年記念講演会がある。それにかこつけて1泊2日で旅に出た。とは言っても行くところは単純。1日目は、この10年間ずっと行きたかった今城塚古墳歴史博物館と、去年買った図録を無くした弥生文化博物館である。


鈍行で行くつもりだったが、少し寝坊したのと、もしかしてギリギリの予定なので、後悔しないように新幹線を使った。結果正解だったと思う。予定より2時間早く摂津富田についたが、今城塚古墳歴史博物館が思ったよりも充実していて、結局3時間以上も滞在したからである。信太山に行こうと思えば、着くのは3時ごろになるだろう。鈍行で行けば間に合わないところだった。摂津富田からは30分近く歩いて行くしか手段がない。延々と住宅地が続く。


途中、宮田遺跡という平安時代の農村遺跡があった。今城塚古墳や太田茶臼山古墳があるこの大槻は、古代から広い平野が広がっていたのだろうと想像がつく。




少し迷って、「日本で唯一大王墓であり、中への立ち入りが可能な」今城塚古墳についた。最近の報道では、大山古墳(仁徳天皇陵)を押さえて1番人気のある古墳に選ばれたらしい。


着くと、家族連れが多い。それもそのはず、ハニワバルコニーが整備されていて、まるで遊園地の如くハニワが並んでいるのである。




説明書は上の通り。


今城塚古代歴史館。やっと来れた。


ボランティアの人が、私1人だけど説明を買って出てくれた。お陰で、突っ込んだところを知ることができた。宮内省が継体稜と比定している太田茶臼山古墳が天皇陵ではない一番の理由は、同時期に仁徳天皇陵があるかららしい。私はそれだけ?と思ったのだが、突っ込まないことにした。時間がないのである。










安満宮山古墳は、3世紀中、卑弥呼の時代である。そこから、青龍3年の青銅鏡含めて5鏡出土している。飛び抜けいる。何故か。海人の一族であり、卑弥呼の中国行きの海先案内人を勤めたからではないか?というのがボランティアの説明だった。


4世紀末の郡家車塚古墳の副葬品は、これだけの勾玉を集めていて飛び抜けている。これも、いろいろ言ってくれたが忘れた。


普通円筒埴輪は、このように焼きムラが出る。しかし、大王墓の埴輪には出ていない。何故か。



近くの新池遺跡で登り窯跡が10基も見つかった。この全てが大王墓のための埴輪作りに使われたらしい。高温度で焼くために、焼きムラが出ない。一基5回は使って閉じたらしいので、50回は焼いただろう。館内では、窯の剥ぎ取り保存をしていた。


武人の墓(土保山古墳5C)からは、甲冑と漆塗りの弓、盾が出土した。どちらも漆で仕上げており、保存状態が良かったらしい。日本の漆は世界一だとボランティア。


革盾も漆で仕上げているので、当初は祭祀用のものかと思ったらしいが、実は漆を塗ると、剣を跳ね返すほどに強くなるらしい。実際使っていた盾だったようだ。王を守る立場の武人だったのだろうとのこと。模様は直線型。「かっこいいでしょ」とボランティアはいうが、それよりも呪術的特性が見えない、この武人の精神のあり様が興味を引いた。


今城塚古墳はどのように作ったか。山を削ったのでも、土を持ってきて盛ったのでもない。二重の濠を掘ればいい。後円部の頂上だけ土を持ってくればできるらしい。だから土を固める必要はない。あとは崩れるのを防ぐために河原石をビッシリとひく。大きめの河原石だった。河原石ならば、外から見ると光沢があり、威信効果があったらしい。




埴輪職人のエースは、自分の埴輪に二本マストの船をヘラ書きした。サインであると同時に、船はこの王国の財政の源でもあった。円筒埴輪は6000本も立てられた。








外に出て、見事に再現した埴輪群を間近に見る。祭祀は、つくり出しではなく、その北側のテラスみたいなところに、盛大な形象埴輪200体を置いた。これほどの埴輪が伏見地震(1596)のために壊れたお陰で保存された。ほぼそのまま再現できたのは、ここだけだ。












継体天皇の姿が、この出土と陵墓で浮き彫りになる。見事な古墳と歴史館であり、人気1番になるのもうなずける。


歩いて帰り、摂津富田駅前で、大坂のうどん(キツネ)を食べる。とことん普通だった。





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最終更新日  2019年10月05日 10時30分34秒
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