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再出発日記

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2020年01月28日
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テーマ:本日の1冊(3685)

「魏都・洛陽から倭都・邪馬台国へ」石野博信編 雄山閣

私いからである。でも、邪馬台国が何処か?という事にはあまり興味はない。私は西日本は、諸外国と比べてかなり平和的に統一されたと思っている。その時の列島統一の仕組みを知りたい。邪馬台国論争と同じ事じゃないか?というわけではない。最終的に1番大きな統一国家を作ったのは大和政権である事は確かなのだから、その国家形成の過程を、(400年後に書かれた記紀のような)文献資料ではなく主に考古資料で辿ることが重要なのである。その副産物として邪馬台国の場所も自ずと判るかもしれない。

私は私なりの仮説を持っているけれども、情け無いことに25年間仮説のままだ。

「ふたかみ邪馬台国シンポジウム」(01〜17)は1度も参加できなかったけれども、そういう私の問題意識を満足させる内容に満ちていた。その最後のシンポの記録だ。しかも、その時代を東アジアから眺めるという、最も魅力的な内容だった。

ご承知のように、倭国と違い、中国には信頼できる文献資料がある。朝鮮半島にも、相当数ある。資料批判を私は出来ないが、慎重に参考にさせてもらいたい。

前振りだけで、500字弱かかってしまった。以下、私にとっては本題で、他多くの読者には文字の羅列に過ぎないかもしれない情報(つまり私的メモです)を迷惑にならないぐらいの規模で箇条的にまとめた(いや、多分迷惑と思います。無視してね)。



(石野博信)
・寧波沖合いの舟山列島には、かつて帆船が停泊し、風に乗れば1週間で日本列島に到着できた、という。
・飛鳥・奈良時代にも邪馬台国論争があり、書記編纂時にも決着がつかなかった。(略)このときに既に国家意識か芽生えていて、倭人伝の「下賜」や「生口」などの倭を下位とする記事や、「卑弥呼」などの卑字は引用していない(略)もしかしたら、書記編纂者は神功を女王・卑弥呼、た応神を「男弟」に当てているかもしれない。

(来村多加史)
・難升米が献上したのは、奴婢10人と反物5巻のみ。魏の朝廷は呆れたはず。それでも10倍返の物をあげ、更に「特に」金塊8両、125センチの刀など二振り、銅鏡100枚、鉛丹(赤色顔料?)50斤などを卑弥呼のために下賜している。240年元旦の朝貢の儀式でもらう。
・その後の朝貢で更に銀印8個もらい、合計金印1銀印10が何処かに眠っているはず。
・247年、邪馬台国は狗奴国と交戦か。

(高久健二)・190年(初平元年)公孫氏遼地域を支配下、楽浪郡も支配。204年(健安9年)公孫康が楽浪郡南側に帯方郡を設置、238年(景初2年)魏は公孫氏を滅ぼす。313年(美川王14年)高句麗により楽浪郡滅ぼされる。427年、高句麗は楽浪郡故地の平壌に都を移す。

・三韓地域は2世紀後葉になると楽浪郡交流を示す漢式遺物と共に大型木槨墓が造営。良洞里162号墳(2世紀後葉)大型木槨墓、多数の鉄製品。後漢鏡も(←楽浪郡)。小型ほう製鏡(←北九州)。良洞里235号(3世紀前半)大型木槨墓。楯築遺跡は良洞里162号とほぼ同時期、楽浪郡の上位階層を象徴する厚葬木槨墓を強く志向していた事を示しているだろう。塚(←この上位階層が公孫氏とどういう関係にあるのか?それが1番大事なのに一切コメントない!おそらく楽浪郡に前から住んでいた在地豪族であったことが推察されるだけ)西谷3号墳も同時期であり、木槨墓。ホノケ山古墳(3世紀前半)も木槨墓。糸島平原1号墳(弥生後期後半)には漢式文物の環頭大刀(同時期楽浪郡古墳からも出土)、三韓地域でも環頭大刀を製作。長野県根塚遺跡からは渦巻文装飾付鉄剣が出土。(←良洞里212号からも出土していて、弁韓や辰韓鉄器の特徴)。馬形帯鉤の長野県浅川遺跡から出土。朝鮮半島では、嶺南地域から洛東江を遡り湖西地域に至る内陸ルート、これがおそらく倭から楽浪郡に行くルートの一つだろう。「魏志倭人伝」には西海岸ルートがあるが、海の難所なので、普通は行かなかったのではないか?
久住猛雄 奴国代表=福岡市埋蔵文化財課)
シンポジウムが最後なので「かなり大胆なことを話」すと前振りして、大胆な事を話したが、私は批判・検討する力量を持ち合わせていない。残念ながら、省略する。

(福永伸哉)
・190-250年(箸墓築造)が庄内式土器(大阪北部)の時代。弥生後期には、大型銅鐸の畿内、広型銅矛の北九州、特殊器台の吉備・山陰の仲間内意識があった。この地域の「まとまり」が取り払われる時期が庄内式土器の時代。その時代、特殊器台だけが残って使用は少なくなる。箸墓が始まり、布留式土器が始まる。
・卑弥呼「共立」の時代が庄内式だった。
・第一次政権時。景初3年(239年)「親魏倭王」獲得まで。
・←炭素年代法の仕組みと、限界を解説していて、よくわからないけど、「賭け」として、こちらの方を信頼しようと思う(福永さんとか、松木さんとか、尊敬する学者が採用しているという非科学的な理由で)。
・卑弥呼第二次政権では、下賜された三角縁神獣鏡の権威を利用した、というのが福永さんの意見。(←私はそれには保留)
・何故三角縁神獣鏡か。デザインが繰り返しが多く、簡単に作れるので、魏王が100枚を作るのに便利だった。
・箸墓は卑弥呼の墓である。(←保留)

(石野博信)
・沖ノ島に、3世紀の纒向式(庄内式)土器が数点含まれていた。正に邪馬台国と中国との交流の時代だった。
・北部九州20遺跡に、纒向式土器が分布。
・博多西新町遺跡には、3ー4世紀に、在地、近畿、伽耶土器が30%づつあった。

(シンポジウム)
・博多遺跡(3世紀)の鉛器(鉛耳杯?)は仙薬を作るのに使ったのではないか。
・楽浪郡のデン室墓に使用されたデン(レンガ)の中に、兎が仙薬を作っている文様がある。鉛器もデン室墓から出土。2-3世紀の限られた時期のみに鉛器(容器・車馬具明器)が副葬。
・鉛耳杯は中国武漢で出土、楽浪郡でも出土。鉛製のミニチュア品を用いた神仙的な物は、中国南方から沿海部の東北にかけて広がったのではないか?
・漢代のしなんひょうは、真上から見るとキャンディーを包んだような形。これは西王母のシンボル。仙薬を飲む。これは西王母の耳飾りで、不老長寿を願うもの。桜井茶臼山古墳からの出土品も同じ意味だったのではないか。
・2世期末から3世紀前半の狗邪韓国(金海)はどうだったか。そのあと3世紀後半に金官伽耶に変化(この変化は邪馬台国から初期大和政権への変化と対応している)。
・2世紀後半に金海では鉄生産が本格化、大型木槨墓。良洞里162(2世期後葉)後漢鏡と倭製の小型ほう製鏡、良洞里200(広形銅矛)、212(3世紀前葉)235(3世紀中葉・陶質土器)、大成洞29(3世紀後葉から末・金官伽耶へ)この時から夫余族の移住により新しい支配者集団になったのでは。

・良洞里と大成洞の遺物は東義大学博物館にある事が判明。
・3世紀前半の邪馬台国時代には、北九州の青銅器。3世紀後半では釜山地域(東菜貝塚)布留式土器
・韓国土器と庄内式や布留式土器の併行関係は未だ「暫定」。北部九州の布留ゼロ式は、李盛周氏の2-4以降の弁辰韓土器は明確に併行する。それ以前はまだまだ。勒島時代はまだまだ。
・三角縁神獣鏡を3か月やそこらで100枚も作れるのかの質問に対して、説得力持って答えている。(←卑弥呼の鏡は三角縁神獣鏡の気がしてきた)






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最終更新日  2020年01月28日 19時08分55秒
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