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カテゴリ:読書(ノンフィクション12~)
「私の日常道徳」菊池寛 青空文庫
予想以上の短文だった。もっと「思想・信条」が全面的に書かれているものと予想して読んだのですが、カネの貸し借りはどのような基準にしているとか、そういう話でした。一般的に金持ちの部類に入る彼としては、極めて常識的な意見を書いていたと思います。 菊池寛は、芥川賞・直木賞を始めた今で云うインフルエンサーです。一方で戦時中に文学者として戦争協力を惜しまなかった人です。そういう彼を虚心坦懐に先ず「読んで」判断しようとしたのですが、こんな短文ではわかりません。ちょっと楽をしようとし過ぎたようです。 これは納得いかない、これは共感する、という意見の分かれる部分が経験的には重要なことが多いのですが、此処ではこういう一文でした。 ・私は往来で帯がとけて歩いている場合などよくある。そんなとき注意をしてくれると、いつもイヤな気がする。帯がとけているということは、自分で気がつかなければ平気だ。人から指摘されるということがいやなのだ。そんなことは、人から指摘されなくても、やがては気がつくことだ。人生の重大事についても、これと同じことが言えるかも知れない。 貴方はどう思いますか? もしかしたら、これが戦争協力に走った一因かもしれない、などと又無責任な事を思ったりします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年02月02日 13時55分16秒
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