6856189 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

再出発日記

再出発日記

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

フリーページ

カテゴリ

お気に入りブログ

ネイルとデザート屋… New! はんらさん

消滅自治体の前に県… New! 七詩さん

源氏物語の紫式部日… New! Photo USMさん

ピーター・グリーナ… New! シマクマ君さん

『人間の未来 AIの未… New! Mドングリさん

カレンダー

2020年03月23日
XML
カテゴリ:考古学



さて、次に行ったのは、塩津山公園である。ずっと気になっていた、山陰道を通る時トンネル手前から上を見ると見える古墳復元(実際はその下に実物があるらしい)。これは古墳時代前期の塩津1号墳。この地に最初に作られた古墳で方墳だが、四隅突出墓の特徴を残している。



1番期待したのは、ここには6・10号墳と、弥生後期の島根県内最大級(つまり大谷古墳群と同等の40m)の四隅突出墓があるはずなのだ。説明書には、存在は示しているのだが、行ってみても案内板は全然わからない。場所がわからない。古墳と比べてこの扱いはなんなのだ。もちろん藪の中をかき分けしばらく探しましたよ。でも全然かけらさえも見つからない。後でガイドマップをじっくり見ると、場所が微かに確認できた。リベンジ候補。それに隣接する柳・竹ヶ崎遺跡も山陰道でかなり削られたようだが、確認していない。今回下山墳墓群や安養寺墳墓群復元模型も確認できていないので、リベンジするべきだと思う。


車を途中に留めて、中仙寺墳墓群に向かう。駐車場がないというので、かなり遠くから田んぼをテクテク行ったのだが、結局楯築遺跡のように住宅街の丘陵にあり、近くに工夫しながら駐車は出来たと思う。




中規模(含突出27m)の四隅突出墓である。19あったが、二つしかのこっていない。写真は八雲立つ風土記の丘から採っているので、遺物はそこにあるんだっけ。あそこに資料とか揃っているのかなぁ。


そこからテクテク宮山公園へ。4号墳。中規模(含突出30m)の四隅突出墓。


後期の発達したそれで、突出部はシャモジみたいな形をしている。


ここには隣に形のいい前方後方墳があり、


実はその背後の安来第三中学校のところに、出雲で2番目に大きい前方後方墳があった。


また、ここから中仙寺墳墓群も見え、


塩津山墳墓群も見える。この三角形地帯に王陵が固まり、同じ王陵に後代、方墳や前方後方墳を作り、長きにわたって安来王国をつくってきていることがわかる。

この地域は、川と海といくつかの平野に、神奈備山にできるような丘が立ち並び、いかにも弥生王国が出来そうな地域だ。しかも、出雲中心部と肩を並べる四隅突出型墳墳墓群をたくさん作りながら、大谷王国が滅びた後も、滅びた形跡がない。もしかしたら、大和政権の出雲支配の道標役を買って出たのではないか?という憶測も無碍には出来ない感じだ。

ただし、大和政権とは一線を画している。3C後半から4Cにかけて、全国最大級の方墳が相次いで作られている。四隅突出墓の伝統も積極的に引き継ごうという面も見られる。ホントに安来王国は大谷王国を裏切ったのだろうか?

また、古墳時代中期から後期にかけて、全国的には激減する前方後方墳が、安来では広がりを見せる。安来王国の位置づけはどうだったのか。


この後、塩津神社古墳を見た。石室だけがのこってある。説明書にもあるように古墳時代後期から終末期に現れた非常に変わった石室だ。


石棺式石室という。土に覆われるべき天井が家形というのが大きな特徴である。かなり複雑な形。この地域の豪族は、土に埋まる前に石室内で儀式をしたのか?ともかく、この地域は、長きにわたって、大和政権の言う通りにはならないぞ、という意識が見え隠れする。

昼になった。米子道は、まだ全面チェーン規制がかかっている。山陰道を帰って、淀江で降りて、久しぶりに妻木晩田のガイドセンターで、新たな図録を買うことにした。






改めてこのジオラマはよく出来ている。


木製品の作り方も、改めてよくわかる。


こじんまりとしているけれども、良いガイドセンターだ。青谷上寺地遺跡のように、大きな展示会を是非して欲しい。図録は、簡便な総合図録しか売っていなかった。とっても残念。1時半、外に出ると雪が降り始めた。鳥取から津山に帰る大回りの道を選ぶ。


大山・道の駅で、蒜山豚で作った生姜焼き定食を食す。あとは、延々鳥取から北へ高速を走り智頭で高速を降りて奈義町へ向かった。峠あたりで、景色が雪景色に一変してヒヤヒヤしたが、道は凍ることなく、なんとか無事に戻れた。判断が良かったと思う。今回は、思わぬ雪で、急ぎ足になったが、温泉はゆったり使えたし、発見もいろいろあって楽しい旅だった。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2020年03月23日 07時23分03秒
コメント(0) | コメントを書く
[考古学] カテゴリの最新記事


キーワードサーチ

▼キーワード検索

コメント新着

永田誠@ Re:アーカイブス加藤周一の映像 1(02/13) いまはデイリーモーションに移りました。 …
韓国好き@ Re:幽霊が見えたら教えてください 韓旅9-2 ソウル(11/14) 死体置き場にライトを当てたら声が聞こえ…
韓国好き@ Re:幽霊が見えたら教えてください 韓旅9-2 ソウル(11/14) 死体置き場にライトを当てたら声が聞こえ…
生まれる前@ Re:バージンブルース(11/04) いい風景です。 万引きで逃げ回るなんて…
aki@ Re:書評「図書館の魔女(4)」(02/26) 日本有事と急がれる改憲、大変恐縮とは存…
北村隆志@ Re:書評 加藤周一の「雑種文化」(01/18) 初めまして。加藤周一HPのリンクからお邪…
ななし@ Re:「消されたマンガ」表現の自由とは(04/30) 2012年に発表された『未病』は?
ポンボ@ Re:書評「図書館の魔女(4)」(02/26) お元気ですか? 心配致しております。 お…
むちゃばあ@ Re:そのとき 小森香子詩選集(08/11) はじめまして むちゃばあと申します 昨日…
KUMA0504@ Re[1]:書評「どっちがどっち まぎらわしい生きものたち」(02/26) はんらさんへ 今気がつきました。ごめんな…

バックナンバー

・2024年04月
・2024年03月
・2024年02月
・2024年01月
・2023年12月
・2023年11月
・2023年10月
・2023年09月

© Rakuten Group, Inc.