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2020年04月04日
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「図書2020年4月号」

冒頭対談がもっとも面白かった。「『風の谷のナウシカ』に響く声」と題し、赤坂憲雄さんと三浦しをんさんが、今年1月に『ナウシカ考』出版記念で誠品生活日本橋店で対談したのをまとめたもの。

三浦しをんさんのナウシカ愛が止まらない。小学生の時アニメを観て、蟲笛を自作したらしい(工事現場に落ちていた灰色のプラスチックの管に糸を通して振り回し、ヒュンヒュン鳴らす)。三浦さんにとって宮崎駿のナウシカ像は、BLにおける「女性作家が、男性の登場人物に人間としての理想や夢を仮託する」のと似ているという。宮崎駿は「理想の女性像」ではなく「理想の人間像」として活躍させたというのだ。赤坂憲雄さんの著書で、ナウシカを観るためのたくさんの視点を貰ったけど、さらに他の視点もたくさんもらった気がした。

「2019年秋の回想的断章」(片岡大右)は、昨年9月23日の、京都立命館大学での加藤周一生誕百年記念講演会の感想を述べていた。たまたま私もその会場に居たので、片岡さんが聞いた会場討論を、私も聞いている。同じものを聞いても、その感想はまるきり違うものになること、当たり前かもしれないが、そのことをまざまざと見せつけられた。

翻訳家の斎藤真理子さんが連載を始めた(本の栞にぶら下る)。一回目は「黄色い本」について。と書けば、ピンと来る人も多いと思う。高野文子さんの手塚治虫文化賞を受賞した本書は、1970年代新潟県地方の高校三年生の女性の『チボー家の人々』を読み継いでいったひと時を描いたものである。斎藤さんは、なんと高野さんと同じ新潟県出身の高野さんより3歳年下らしい。だから登場人物の新潟弁は全て分かるらしい。そして同じ年代で『チボー家の人々』を読んでいた!!でも、見事に2人の読み方は、違っていたのである。次号に続く。楽しみ。

俳人の長谷川櫂が重要な指摘をしている。
「日本には愛が存在しなかった」
何故ならば、「こい」は訓なのに、「アイ」は音だからである。「こい」は、漢字が伝わる以前から大和言葉として存在したが、「アイ」は輸入だ。だから王朝歌人は「あれほど恋に執着したのに、愛が1度も詠まれなかった」。「古代の欠落が長く尾をひいて日本人はいまだに愛の意味がよくわからないのではないか」。
検討課題である。





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最終更新日  2020年04月04日 10時29分49秒
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Re:図書2020年4月号(04/04)   はんら さん
「アイ」と「こい」についてはとても興味深いです。
日本人が「愛している」という表現をあまりしないのは、国民性のほかにそういう理由もあるのかもしれませんね。

(2020年04月05日 23時05分48秒)

Re[1]:図書2020年4月号(04/04)   KUMA0504 さん
はんらさんへ
日本文学で、異性に告白形で「愛している」と言った最初はいつなのか、知りたいです。

一方、韓国ではそれはいつなのか知りたいですね。
「チョアヘヨ」と言ったのは、どの時代が最初なのか?
「サランヘヨ」と言ったのはいつの時代が最初なのか?

これの比較検討がもしまだされていないとしたならば、十分博士号が取れる研究だと思います。外出自粛の間に、はんらさん、どうですか。 (2020年04月07日 06時43分22秒)

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