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カテゴリ:読書フィクション(12~)
「スキップとローファー」(1-3巻)高松美咲 講談社コミックス 2020年マンガ大賞3位、ということで紐解いた。「高1の春、過疎地から東京の進学校へ!生涯設計はカンペキだけど、ちょっとずれてる岩倉美津未は、本人も気づかないうちに周りをほぐす天然しあわせインフルエンサー」という「アフタヌーン」連載のマンガ。既刊3巻までを一気読み。 マンガを50年以上に渡って読んでいると、「流行と不易」ということを考えて仕舞う。この作品は「流行」のほう。高校生日常系マンガなんだけど、特別な人が居るとか、大きな事件が起きるとかではなくて、高校生の人との関係性を丁寧に丁寧に描いている。おじさんとして「流行」を感じるのは、以下の点。 ・絵柄もストーリーも、昔ならば「りぼん」で描かれたような話が、どうして「アフタヌーン」で成立するのか、ホントはよくわからない。 ・淡い恋心は、急展開しない。夫々の片想いは、未だ1.5件しか発生していない。三巻かけて、入学式から夏休み終わった頃までしか、未だ展開していない。 ・都会に田舎者が越してきて一波乱あるのは「坊ちゃん」(これは田舎に都会者だけど)以来の伝統。ただし、美津未はスマホも最初から使っているから、リアルな田舎者として描かれている。 ・将来政治家を目指すけど、天然いい子の美津未に、元テレビ子役で空気読み巧者のイケメン男子、努力でなっている可愛い系女子、美人で気遣いできる帰国子女、メガネで口下手な真面目女子、完璧主義の生徒会の先輩女子等々が仲良くなってゆく様を自然に見せる。 ←つまり (1)男女差がなくなっている。 (2)「いかに自然に友だちをつくれるか」ということを描くだけで読まれるマンガになる。 これがいまどきの若者(古い!)にとっての「流行」「関心の優先順位」なのだろうか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年06月16日 16時47分13秒
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