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2020年07月13日
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「〈完本〉初ものがたり」宮部みゆき PHP文庫

2年半前の正月休みに、深川辺りを1日かけて歩き通した。亀戸(駅)、大島、北砂、千石(大江戸高校)、平野、深川(深川江戸資料館)、福住(富岡橋)、富岡(八幡宮)と歩いた。そのあとタクシーで両国の回向院にも行った。だから、少しばかし土地勘もある。

1話目「お勢殺し」は、分刻みのアリバイ崩しだった。東永代町から御船蔵前町まで何分で歩けるか、がカギになる。30分では行けないが、1時間ならば余裕だ。納得いくものだった。当たり前だけど、宮部みゆきは地元深川のことを知り尽くしている。

ただ疑問なのは、最初茂七親分が稲荷寿司屋の親父に会いに行く時、回向院裏から富岡橋まで真夜中に「思いついて」行ったことになっている。行くだけで1時間半はかかる(と思う)。それにその後も、おかみさん連れて何回か食いに行ったりする。昔の55歳は、そんなにも元気なのか?まぁそうなのかもしれない。

本作は、回向院裏の茂七親分の活躍する、ちょっと霊感高い拝み屋の少年、謎の稲荷寿司屋などを配した、深川舞台の人情捕物帖である。〈完本〉では、わたしの読んだ新潮文庫版に3話を足している。話はたいへん面白く、結局全話を読んでしまった。


最新作「きたきた捕物帖」を読んだ後に、そうだ、〈完本〉は未だ読んでいない、ことに気がつき紐解いた。(以下は両方読んでないと、わかりにくい記述です)。

「〈完本〉のためのあとがき」で、宮部みゆきは、「稲荷寿司屋の親父の正体を明かさないまま、著者の勝手な都合で途絶したきり」のシリーズは、「今後は他のシリーズと合わせて」「ゆっくり語り広げていきたい」と約束している(平成25年7月吉日)。そうなんです。1話完結の「事件」はしっかり解決するのですが、シリーズ通しての「謎」は謎のまま、20数年が経っているのです。だとすれば、「あとがき」から7年経って、やっとその約束を果たし始めたのだと、わたしは思う。

両者を読み比べて、「わたしの分かったこと」を以下に整理しておきたい。あまり分かったことはないのだが、それでも見当違いもあるかもしれないので、あまり信用しないように。あくまでも自分用のメモです。

「きたきた捕物帖」は「初ものがたり」から数十年後の話である。新潮文庫版の最後の回で茂七は推測する。「稲荷寿司屋は火付盗賊改であろう」
ところが、「きたきた捕物帖」において明らかになったことは、茂七の推理が見当違いだったことを示唆する。
(1)「きたきた」の喜多さんのおじいさんの兄上が深川で稲荷寿司を売っていた。稲荷はキタさんの「国許」の名物だった。因みに稲荷寿司屋の昔住んでいた「屋敷」には、次郎柿の木があった。
←つまり、喜多次は稲荷寿司屋の弟の孫で、一族は武家の出であることは間違いなさそうだ。しかし「火付盗賊改」は江戸の組織だから、江戸以外の稲荷寿司が名物の地方を探さなくてはならないだろう。
(2)雰囲気的にキタさんの国、或いは一族はもうない可能性がある。お国替え?或いは一族取り潰し?
←稲荷寿司屋は「糸吉の恋」において、「一度捨てた子供を探している」と重要なことを告白している。その子供が喜多次の叔父さんになるのか、それとももっと別な形で係るのか、それこそこれからゆっくりと展開する筈だ。
(3)茂七も推測している通り、稲荷寿司屋が午前を除いて、一日中真夜中さえも深川富岡橋のたもとでずっと屋台を出しているのは、「誰か」が目の前に現れるのをずっと見張っているためだろうと思われる。しかしそれが何故新開地である深川なのか、真夜中も必要なのかは、全然わからない。喜多次の能力が忍者的なのと、関係している可能性はあるだろう。
←しかも偶然かもしれないが、この屋台のすぐそばに、その十数年後に「きたきた」主人公の北一が住んでいる富勘長屋が建てられている。これは何か関係あるのか?更に言えば、冨勘長屋入口にはお稲荷様が祀られている。
(4)〈完本〉では、町の顔役勝蔵は稲荷寿司屋の兄弟かもしれぬ、と茂七は当たりをつけたが、一切展開しないまま終わった。「きたきた」でも、それらしいヒントも現れていない。






最終更新日  2020年07月13日 22時55分22秒
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