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カテゴリ:読書フィクション(12~)
「水は海に向かって流れる(3)」田島列島 講談社コミックス 昨年の今頃2巻までの感想を書いた。令和の「めぞん一刻」だとこうなるのか、非日常の日常系マンガだ、等々の感想を述べて「おじさんはよくわからん」と結んだ。 思いもかけず、物語はたった3巻で終焉し、おじさんにも共感が生まれた。高校生男子目線からのお話。10歳上の女性に恋をして、気持ちを慮(おもんばか)り、遠慮しまくる構造は、もちろん男には永遠の憧れの構造だからよくわかる。女性の気持ちは、台詞から(高校生には難しいけど大人には)誰でも想像できるようにはなっているけれども、決定的な気持ちは最後の頁まで持ち越される。うん、なるほど、これはやはり「めぞん一刻」だ。 線はシンプルで、顔の表情は記号的に省略されている。だからあざといぐらい、人に想像させる絵だ。簡単にドラマ化できそうで、かなり難しい素材だけど、手塚治虫文化賞新生章や「このマンガがすごい」に2年連続入賞などの評価を受けていることで、無視はされないんじゃないだろうか?それにしても、作者が実は女性だと知って軽くショックを受けた。 おまけで、締め切り間際に綱渡り的にネームを仕上げたと告白マンガがあって、激しく共感した。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年01月16日 14時36分40秒
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