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2021年01月17日
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「女子柔道部物語6-9」原作恵本裕子 脚色・構成・作画小林まこと

前回五巻ごとにレビューすると言ったが、一巻フライングしてしまった。せっかく読んだので感想を書く。

柔道を中学・高校と6年間やった。その私が見ても、全然違和感がない本格柔道マンガ。同時に小林まこと節全開の絶妙なギャグ。同時に高校生から柔道を始めて、やがてオリンピックで金メダルを獲るマンガのような話を、その当のモデルであるメダリスト恵本裕子が原作(あくまでも原作。脚色・構成・作画は小林である)を書くことで、この嘘のような話をホントに出来るんだ!という全ての柔道ガールやボーイに夢を与えるマンガになっている。

第一話で、96年のオリンピックで女子で初めて金メダルを獲る(恵本の場合は実話)と宣言しているので、90年全北海道大会の途中で終わる9巻は夢の途中でしかない。7巻目において、既に北海道大会個人戦で主人公の二年生神楽えもは2位、他のカムイ南高校選手も3人が全員二年生で入賞を決めている。これから彼女たちの快進撃と挫折が待っていることはわかっている。金メダルは、その最後のご褒美でしかない。途中で、小林の名物キャラ東三四郎が出てきたり、北海道警察に出稽古に出た時には、昨年読んだ増田俊也『七帝柔道記』に出ていたままに増田が機動隊員に段取りで「虐められている」サービス場面もある(時期的にもあっている)。恵本たちも出稽古に来ていたのか!とびっくりしたのだが、なんと機動隊員たちは、女子には優しかったらしい。

男版の名作「柔道部物語」には無い、実話(或いはそれに似た話)が散りばめられているのが女子版の特徴。最も象徴的なのが音羽海上女子柔道部発足記念パーティー(実質は三井海上。後に恵本も入部する)での、故・井上靖の挨拶を実名で全文載せているところだろう。「盡己」(おのれをつくす)という柔道部に架けられた額について語ったものである。(第8巻82p)恵本にしても、小林にしても、何巻もかけて柔道部物語を描くモチベーションは、おそらくこのスピーチの中に込められている。スピーチ自体は初めて知ったが、そうなんだな、と感動した。

まだまだ高校生編のクライマックスにはたどり着いていない。次回こそ、15巻でまたお目にかかります。





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最終更新日  2021年01月17日 13時24分26秒
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