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再出発日記

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2021年11月14日
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「ポーの一族 秘密の花園2」萩尾望都 小学館フラワーコミックス

実は、ついこの前知ったのであるが、「一度だけの大泉の話」の3人の主要登場人物の1人、増山法恵氏が6月に亡くなっていた。公になったのは10月7日である。彼女の死亡と、本書の内容との関係はないが、この作品に関して、私は知りたい一つの「秘密(謎)」がある。

話は1889年に移る。Amazon紹介文より。
エドガーは目覚めたアランを連れてアーサーの館を離れ、アーサーはますます病重く死を迎えようとしていた。そんなおり父と再婚相手との娘・セスが現れアーサーの看病をすることに・・・?
アーサーの過去、パトリシアとの秘めた初恋の行方、そして目覚めたアラン。全てが絡み合い運命が1つの結末をつむぐ。
「秘密の花園」の章、完結巻。

前巻の感想で、明らかにしないといけない謎は3つあると書いた。以下は完全偏見に満ちた私的解釈です。

(1)メリッサの幽霊?が囁いた「ひとつだけお願い」の意味はなんだったのか?
→エドガーは明確に言わなかった。それでも、エドガーがわざわざ後見人にアーサーを推薦したという事は、そういう事なのだろう。そもそも、メリッサ(アーサーの死んだ母親)の存在をエドガーは、一切不思議に思っていない。幽霊という存在も、ポーの一族の亜流なのかもしれない。

(2)アーサー卿は何故、誰によってポーの一族の仲間になるのか?
→私は、エドガーがアーサー卿を仲間にしたのだとしたら、精神的な主従関係が出来てしまいおかしいと思っていた。ポーの村の村長(!)クロエまで呼んで準備したとは思わなかった。

(3)語られていない時代を埋めるという理由以外に、この時になって新しい物語を作り始めたのは何故か?
→去年の12月に前巻を読んだ時には、単に「直ぐにポーの一族を終わらせたくない」という理由だと勘繰っていた。「大泉の話」を読んだ後に思うのは、「秘密の花園」全体が、「大泉の話」を執筆し、刊行し、その反響の中で描かれたということである。もちろん、萩尾望都は、描き始める前に、全ての構想と台詞を決めていた筈だ。萩尾望都の性格上、大泉とこの作品がリンクしないと思う方がおかしい。全体の問題意識は、10月15日に記されたという萩尾望都の「前書き(表紙見返しにあり)」がそれだと思う。
「‥‥アーサーが望んでいた愛は夢のように現れては消えていく。彼は人間として生きたいのか、エルフになりたいのか。己の罪、己の贖罪を告白し、アーサーは子供時代の無垢な花園に帰っていきます‥‥」
私は、アーサーの運命が、「大泉の3人」の運命のように思えてならない。萩尾望都は、どの時点で増山氏の訃報を知ったのか、私は知りたい。というのは、この全2巻、構想はこの上ないほどにしっかりしていて、緻密で凄いのだけど、人物の線が時々不安定に感じられる。「大泉」の反響の中で、萩尾望都の精神的負担があったとも思えるし、訃報に接していたならば、また違った動揺があったとも思える。15日段階では、おそらく城マネージャーから確実に知らされていたはずだから、この「前書き」はそういう意味でも重要だとだと思うのです。まあ、私の妄想ですが‥‥。

ミーハー的には、2000年段階でアーサー卿も、ファルカも、ブランカも未だ消滅していないのが確認された。オービンさえ出てきた。彼が一生をかけて書いた「はるかなる一族」という本は、ポーの一族を脅かすほどの影響を持っていないことも確認できた(そもそも100歳のオービンは、目の前にアーサー卿がいるのに気がついていない)。

次はとうとう「本題」に移るのだろうか?
今までで最速のレビュー(名目上の発行日の11月15日記入)になった。





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最終更新日  2021年11月14日 20時56分39秒
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