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再出発日記

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2021年11月20日
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カテゴリ:旅の記録



ずっと来たかった、岡山県瀬戸内市のハンセン病療養施設だった長島愛生園に行った。


旧事務本館(歴史館)。長島のハンセン病(らい病)の歴史と実態と問題点を過不足なく展示していて、素晴らしい博物館だった。



1930年(昭和5年)竣工。この年、この長島に国立療養所第一号として、長島での「らい病」患者隔離政策が始まる。2003年に歴史館として開館。職員施設だったこともあり、美しい造りになっている。




もっとも人がいた頃の長島愛生園の島のジオラマ。それにしても、こんなにも住宅でひしめいていたのだとビックリする。この人たちは、一生、日本と接点を持たずに死んでいった。





「らい病」と長島の歴史を過不足なく説明。特に、万民を分け隔てなく接していた一休宗純が、気に入らなかったとは言え、兄弟子の「らい病」死を「仏罰だ」と切って捨てたというエピソードはショック。それほどまでに、「らい病」は嫌われた病気だったということか。


十坪住宅。劣悪な環境を改善しようと患者の結婚した人たちの住宅を「寄付」で建てる運動が、戦前に始まっている。しかし、条件は結婚カップルは断種手術をすること。この住宅が147棟建てられた。


十坪住宅への寄付を募る文章(昭和10年)。
この島に隔離することが、国の為になるとハッキリ書いている。「祖国を浄化させるため」「(隔離する事で)20年経たずにらい病を根絶できるだろう」そのための住宅問題の解決である。


その他見たもの。
夢の国に行くかのように誘う長島のパンフ(戦前)



ビックリ!
90年代まで使われた投票箱。
無数に開いている穴は、投票用紙を蒸気で「除菌」するためである。
これがつい最近まで、最も公的な場所で行われてきた事である。



ハンセン病を学ぶことは、差別とは何かを学ぶこと。無関心が差別を生むのだ。
‥‥この「教訓」が、非常に大切だ。
 全文を書き写す。
「ハンセン病に対する偏見と差別は、国が政策を誤ったことにより助長されてきました。
しかし、それを容認してきたのは国民一人ひとりです。
「無関心」は、誤解と偏見を生み、差別につながります。
現在も様々な差別に苦しんでいる人たちがいます。
その人たちに関心を持ち、正しい理解の輪を広げることこそ、ハンセン病問題から学ぶべき大きな教訓です。」
「様々な差別」としてパネルでは、「障害者への差別」「外国人への差別」「同和問題」「ハンセン病問題」「病気への差別」などを挙げている。確かに全てまだ未解決の問題だと思う。

その他の展示物











そのあと、外へ出て少し回った。コロナ禍のもと、全て歩けない。これは収容桟橋。収容者用の桟橋は、職員用とは別になっていた。


収容所(回春寮)。入所すると、ますこの建物に収容される。現金などの全ての持ち物が没収される。


そして入浴。



監房跡。開園と同時に設置されたらしい。逃走したもの等を収容。懲戒権は所長に与えられていた。昭和28年になって、やっと廃止。


何故か園内では、NHKラジオ放送が延々流れていた。


使われていない公衆電話。
とおもいきや、上に各施設内内線電話表があった。むかしは頻繁に此処が使われていたのか。



「人間回復の橋」長島大橋(1988年開通)。


そこから観た虫明の美しい海。牡蠣筏が無数に浮いている。






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最終更新日  2021年11月20日 21時48分16秒
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Re:長島愛生園訪問(11/20)   象さん さん
長島愛生園を写真入りで紹介してくださって感謝します。私もできれば一度訪ねたかった所です。尊敬する先輩、原田季夫師が夫人と飛び込んで「長島聖書塾」という神学校を立ち上げ、病者による病者の伝道を目指した所です。惜しむらく道半ばでがんで倒れました。 (2021年11月21日 17時00分08秒)

Re[1]:長島愛生園訪問(11/20)   KUMA0504 さん
象さんさんへ
こんにちは。コメントありがとうございます♪

>尊敬する先輩、原田季夫師が夫人と飛び込んで「長島聖書塾」という神学校を立ち上げ、病者による病者の伝道を目指した所です。

そうなんですね。
宗教の力は偉大だと思います。

もっとも中立で公正であるべきな選挙投票の、明確で非科学的、差別的な行為が、90年代まで続いていたこと、それを岡山県民の私が知らなかったことはショックでした。
(2021年11月22日 17時05分50秒)

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