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カテゴリ:島津一族
総禅寺跡墓地を後にして「天福寺磨崖仏」に向かう。 しかし、地図の道を見間違えて1時間近くの迷走ならぬ迷歩? を繰り返すことになった。 一つの目処は川向こうの高速道路近くまで行ったらすぐ近くにあると読み違えて近くまでいったが、それらしきものが見当たらず、道路を歩いていると、高速道路から次第に離れていく。おかしいと思って人に聞くと、川向こうだと言われる。自分が出発してきた近くだったのだ。なんとまたドジを踏んでしまったのだった。 やっとそれらしきところに来た。上の写真がその遠景である。 ここは、事前から資料で見て是非来たかったところである。私の大好きな磨崖仏が間近に迫ってきた。 現地案内板には概要次のような記述がある。 天福寺磨崖仏は明治初年の廃仏毀釈で破却された天福寺の西側岸壁に彫られた23体の仏像群である。 文献史料等がないため、磨崖仏の奉納者や彫られた年代などは明らかではない。 磨崖仏は凝灰岩のもろい岩肌に彫られており、長年の風化による損傷が激しく、原型を留めていない。 なお、仏像の顔や腕などが削り取られているのは、廃仏毀釈の影響と考えられる。 天福寺は、鎌倉時代の天福年間(1233~1234)に創建されたとする説がある。 当時ここ鍋倉村は加治木氏11代為平の弟用平が領主となり、「鍋倉殿」と呼ばれていた。 また、加治木郷木田村を治めていた加治木氏の一族・木田三郎信経は加治木郷の岩屋寺や肥喜山寺の別当職(住職)を務め、仏教を厚く信仰していたという。地理的にも加治木郷岩屋寺と天福寺は低い山を一つ隔てた隣接地であることから、天福寺は加治木氏により創建された可能性がある。 一方、江戸時代の『三国名勝図会』には「当寺(天福寺)は勢州(現在の三重県)桑名城主松平定行夫人の創建なり」と書かれている。松平定行夫人とは、島津義弘の末娘・御下(おした)と伊集院源次郎忠真の娘千鶴なので、慶長7年(1602)に島津忠恒(後の家久)に討たれた亡父忠真の菩提を弔うため、当時衰微していた天福寺を「創建」だはなく「再興」したと考えられる。 間近まで近寄ることもできないくらい周囲は荒れ果てていた。登り口もわからないので、ズームして写真を写したが、ほとんど風化してしまっていた。このままでは全く見えなくなるのも時間の問題かと思われる。なんとか補修・保護はできないものか。 上記案内板に島津義弘の末娘・御下と伊集院忠真が縁組をし、その娘・千鶴(松平定行夫人)が父伊集院忠真の菩提を弔うため天福寺を再興したと考えられるとあったが、そのことからこれまで何回か当ブログに書いてきた伊集院忠真が起こした「庄内の乱」のことが頭に浮かんだ。 「庄内の乱」についてはここでは触れないが、天福寺磨崖仏のある同じ姶良市の加治木に伊集院忠真の墓があるので、近々訪ねてみたいと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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クマタツさん今晩は~!!
あらまた大変でしたね。 実は私も似たような経験がありました。 5年ほど前に奈良県の「山野辺の道」と言う 古道をあるいたのですが、地図を見誤って 2kmほど別な道を行き、また戻って来たため 1時間近いロスになりました。(;^_^A 結局その日は20km以上は歩きましたよ。(^_-)-☆ 摩崖仏ですか。良いですねえ。でも風化したり 廃仏毀釈で削られたりしていて残念でしたね。 摩崖仏では大分県の臼杵大仏が有名ですね。 それと国東半島にもあると聞きました。 是非見たいものですが、もう無理でしょう。( ;∀;) (2020.11.18 20:11:15)
こんなところにこれだけなものを作るのは大変でしたでしょうに、保護しなければ朽ちてしまいますね。
残念ですけど、難しいことですね。 クマタツさんは冷え性なのですか。 足を温めて就寝したのに、足が冷たくて眠れないなんてことがあるのではないですか? 足湯してお休みになると、本当に暖かくてよく眠れるそうですよ。 是非お試しくださいね。 (2020.11.18 21:00:45)
クマタツさん こんばんわ^^。
お便り遅くなって、、ごめんなさい、、 何回かお便りをしょうとしたんですが、楽天プログユーザーに登録しなと コメントできませんと、、メッセージが出てできませんでした、、 史跡巡り、、、いいですね、、^^。 きっと、、史跡を旅すると、、その時代のその時の産業や鉱業、その他 歴史上の人達にお会いできるのではないでしょうか、、 楽しいひと時をお過ごしなのですね、、^^。 現世において残された時を、、おおらかにお過ごしになられますように、、 青空が大好きな、、北の空より、、^^。 (2020.11.18 21:26:05)
こんばんは。お元気なことですね。好きなれば強しですね。なん百年もたったでしょうね。もしかしたら、そこには村があったんではないですか?人が作られたでしょうから、、屋根もなく、壁もなければいくら土蔵でもなくなるのでしょうね。是非他も探してください。身体と相談して頑張ってください。
(2020.11.19 20:40:08)
こんばんは。
迷歩。お疲れ様です。 人の努力の結晶も。 年月とともに。自然の中にかえって行く。 雰囲気だけ残しながら・・ そういうことがあってもいいのかもしれません。 どうぞお健やかに!^^ (2020.11.19 23:17:38)
クマタツさんこんにちは(*^▽^*)
迷歩、クマタツさんが健脚だから長時間歩けるんです~ すごいです! 天福寺磨崖仏、ほとんど風化してしまってたんですね。 是非保護してほしいものです。 (2020.11.20 11:39:58)
こんばんは。
岩は砂岩、あるいはそちらでは火山灰由来の岩かもしれません。 いずれにしてももろい岩。 保護はちょっと覆いを付けるなどの低予算でも可能なので、地元のボランティア活動でも可能かも。 (2020.11.20 21:04:24) |