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映画やテレビドラマのテーマ曲などに多く使われているショパンの「別れの曲」をポリーニ、アシュケナージ、ホロヴィッツ、仲道郁代で聞き比べてみました。 ユーチューブにはいろいろな演奏があって、ずいぶん楽しませていただいています。 イタリアのピアニスト、ポリーニの演奏は、まさに貴公子をお思わせるような端正な弾き方、スマートですっと入ってくるものです。 ロシヤのピアニスト、アシュケナージ、落ち着いた演奏、とてもいい! 抑えた中ならにじみ出てくるような湿った感情に、胸を締め付けられるようです。直接ハートに届く演奏で大変素晴らしい。心に強く残ります。 ウクライナのピアニスト、ホロビッツ、非常に軽快な演奏から始まる、感情の高ぶるところでは、思いっきり情熱を出し切る、ものすごくメリハリの利いた演奏で、個性の強さを感じます。一番ドラマチックな仕上がりかと思いました。 仲道郁代、ややまったりとした演奏、女性としての感性を上手に程よいテンポにのせて弾いている。円熟味を増した音色はクライマックスへの期待を抱かせ、気持ちの高ぶりはおとなであるからこそ、控え目を意識しながらも抑えられないといった複雑な趣を呈しています。同じ女として十分納得する甘い演奏でした。 もともとピアノの音色とかに鈍い感性しか持ち合わせていないので、生意気なことは言えないのですが、大好きな「別れの曲」をいろいろ聞いてみたら、とても興味深かったので、簡単な感想を綴ってみました。 音楽とは不思議なものですね。同じ曲でも全然違った演奏になって、その人その人の個性がはっきりと出ます。だから怖い面もあるのだと思います。でも一流の人たちはやはりすごいなとつくづく思った次第です。 作曲家がすばらしい素材を提供してくれて、そこにその人なりの味付けをしていく、その過程がクリエイティブで幸福なひとときでもあるし、あるいは苦痛を乗り越えての完成度なのかもと思った次第です。
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Last updated
2018.07.18 14:34:20
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