本年24冊目『世界一身近な世界経済入門』
●『世界一身近な世界経済入門』門倉貴史_オススメ度★★★★(満点5点)あの”VISTA"を提唱した人。新興国の経済力アップと資源価格の高騰とが重なり合っている世界経済の状況を具体的数字に基づいて説明してくれる本。身近なものの値段の上昇→理由→各国の経済発展状況の説明という流れで自然と興味を持ちやすい。かつ具体的な数字を豊富に盛り込んでいて、イメージもしやすい。この手の本を読んでいると、早く資源関連投信を買わなきゃと身もだえすることしばしば。以前も、ジムロジャーズの設計した投信を買おうと思ったんだよなぁ。ただその時は最低投資金額が300万だかなんだかで、自分の投資可能金額に比して資源関連に占める割合が増えすぎてしまうので見送った経緯がある。2,3年前の話なので、その後買わなかった投信はものすごくあがってしまったとさ、というオチ。・陽澄湖産の上海ガニと称されて販売されているものの80%は偽者・ドバイはリゾート地開発・物流金融拠点として発展。・インドネシアはバイオ燃料拠点になる可能性。・インドの持参金制度のせいで、毎年6000-7000件程度の自殺が発生。・日本で消費する冷凍マダコのほとんどをモロッコからの輸入に頼っている。これらはちょっとした例示に過ぎず、本書ではもっと莫大な事例が挙げられる。「新興国」といってもよく分からないイメージしかない時に、肉付けするためにはいい本といえよう。#こういうこと認識しながらの海外旅行も楽しそう。