くりやんの乱読日記

2004/01/19(月)16:10

「ろくな事はない」

 昨日、長女から「ろくな事はない、の『ろく』ってどう言う意味」と聞かれたが、食事中だったので辞書を調べもせずにこう答えた。「確か『ろく』は漢字で昔のお侍さんの給料の意味の『禄』と書いたから、稼ぎにならない、要するに無駄なこと、という意味なんじゃないかなー」と。適当に答えたものの、喋りながら自分でもそのこじつけた理由に納得していた。しかし朝起きて、間違えたことを教えてはいかんなー、と思い直し会社に置いてあった国語辞書を紐解くと全然違う意味だった。 三省堂の辞書によると「ろくな事はない」や「ろくでもない」の「ろく」は漢字で「陸」と書く。その「陸」とは「水平(垂直)であって、正しい状態、または満足すべき状態である様子、という意味であるそうな。パソコンで「碌でもない」という風に変換されるが、これは借字。正しい状態にない、というのが「ろくな事はない」や「ろくでもない」なのだから、要するに「とんでもないこと」という意味になる。ふー、もう少しで間違ったことを娘に教えるところだった。『ろく』に調べもしないでいいかげんなことを、さも知ったかぶりして教えるからこうなるんじゃないの、とまたカミサンに怒られそうだ。(もっとも彼女も私のいい加減な説明に大いに納得していたが...)

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