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ぬこまとillust自由帳(´・ω・`)

ぬこまとillust自由帳(´・ω・`)

2009.02.08
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テーマ:アニメ!!(3854)
カテゴリ:◇忘念のザムド
『亡念のザムド』26話(最終話)『大きな石と少女』。

名前。皇帝に自らの名を与る事で、自分の存在と引き換えに場を収めた、アキユキ。

人柱。自己犠牲の精神で、1000年に一度のジェノサイドを止めた、ナキアミ。

最大の悲劇は回避されましたが、だからと云って全て解決、みたいな安いエンディングを迎える訳でも無く、人の営みはこれからも続くと云う流れに、好感が持てました。ナキアミを失ったヤンゴの口汚い『あいつらが死ねば良かった』と云う台詞は、悲しくて反発もする気持ちも有るのだけれど、凄くリアル。恨みが綺麗さっぱり流れるなんて云うご都合主義は、其処には存在しません。だって人と云うものは、あっちへフラフラこっちへフラフラと、少し良くなったりまた少し悪くなったりと、揺れながら少しづつ前へ進む(事が出来たら良いなと云う期待を持っての)…存在だと、私は思うから。

この最終話も少し難解で、1度の視聴では理解出来ない部分も有りましたが、多分、不明な点は不明の儘でも良いと云う、余韻を残す感じなのかな。この作品が常々云ってきた『考えろ』を、視聴者にも求めているのでしょう。

『皇帝万歳』と死ぬシーンを差し込む辺りは、乙女オジサンさん(←制作者)の歪んだセンチメンタリズムw

アキユキが名前を手放し自身を喪失した事を、子供時代に迷子になった出来事とダブらせて魅せる演出は、凄く素敵でした。彷徨い立ち尽くす感じが何とも云えない雰囲気で、其の迷える魂を諭すナキアミと、語りかけるハルの声。故郷の尖端島の丘が、今の彼の魂の居場所。

後半の全てを使い、9年後の皆の其の後を丁寧に拾い上げていました。ヒノキ丸が雷魚に似ていたのは若しかしたら…。そうだとすると、以前の伊舟とユンボの喧嘩も別の視点で見る事が出来ますね(笑)。ナズナと垣巣の面倒を見るリュウゾウは、抗いと赦しの中で生きて行くのでしょう。揺れてる彼、らしいです。ツンデレなプロイは可愛かったですw 伊舟は過去に縛られる生き方になるのでしょうか。仕方が無いかな、大事な人を2人も胎洞窟に囚われて仕舞ったのだから。アクシバがコバコの姿にナキアミを重ねる件は、私も切なかったです。二度と会えない、いえ、千年後だもの。ヤンゴはあの斜に構えた感じからして、この9年間大変な思いで生きてきたのだろう事は、想像に難くありません。9年は、短くも有り、長くも有り。

ハルは極東自治区で先生になり教鞭を執るのですが、何気に黒板の内容がエウレカ世界と通ずる感じです。竜神文明とか赤宙石とか、共有出来そうな世界観。そして9年の時差を経て、アキユキの帰還。9歳差。女性が9年を待ち続けるのは、正直、大変だと思います。其れにしても、あの石化し頭を抱える姿は、見ていて胸を掴まれました。正に、『嘆き』其のもの

BAD-ENDになるかと思いきや、まさかのHAPPY-END。けれど、私の胸の中はスッキリとした気持ちとは違う、何か別のもので埋め尽くされていました。

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総括。

確かに、エウレカとナウシカの面影を色濃く残した作品だと思います。制作者が同じと云う事も有るのでしょうが(エウレカのスタッフやジブリスタッフの参加等)、制作者側の気持ち的にも、リメイク・パラレルと云った『気構え』が有ったのではと感じました。模倣と云うよりは、前回出来なかった事、云い足りなかった事、横槍で邪魔された事を、今回こそはと云う気持ちが有ったのかなと、何となく勝手に想像して仕舞います。

作画は毎回、本当に素晴らしかったです。飽きさせずに絵で魅せてくれました。前回の25話の戦闘も、良く動く格好良い絵でした。OPも良く動きセンスも有り、design的にもハイレベルでした。

物語も毎週楽しみに視聴しました。変に煽る展開が無いのに次週が楽しみと感じさせるのは、物語其のモノの魅力・力でしょう。けれど、何て云うのかな、配信後直ぐに視聴したいとは思わなくて、気持ちが落ち着いている時で無いと視聴する気分にならない…そんな作品でもありました。

ただ、回ごとに主だった人物がコロコロと変るので、誰を目安に視聴して行けば良いのか、凄く見辛くて、感情移入が出来ませんでした。ある時はアキユキ、ある時はナキアミ、ある時はハル、ある時はヤンゴと、しょっちゅう変わるのです。これは少し残念かな。

其れから、ザンバニ号は何故レジスタンスをしていたのかとか、北政府と南大陸自由圏との関係性とか、殆ど出てこない南大陸自由圏本体の話とか、判らない儘です。ですが多分、制作者側としては其の部分はさして大事な事では無いのでしょう。

そしてこの作品は、所謂ヒダリ寄りの作品です(昨今増えてきている似非とは別モノです)。ですから権力への抗いや、罪への赦しといったモチーフが鏤められています。南大陸自由圏や北政府といった権力に対しての抗い、差別への抗い、垣巣の逡巡と罪の意識とか、(尖端島の人からみたら)罪(テロ)を犯したナズナへの赦しとか、軍に属するとは如何云う事なのかとか、宗教と云うものへのまなざしとか、浄化と云う虐殺より自己犠牲を持っての共生とか、あらゆるレベルで抗いと許しが沢山出てきます。

個人的には、普遍的且つ象徴的な意味での『権力への抗い』や『赦し』と云うテーマは、寧ろ好きなのですが、其れらを露骨な一方的視点で見た史実や歴史事件と関連付けるものは、少し苦手です。其れも団塊の世代的マゾヒズムなモノは、可也…です。折角の良いテーマなのだから、そう云う押し付けな表現が無ければ、もっとこの作品はクリアに良くなったのではと思いました。

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絵の話。

ナキアミです。25-26話の髪を下ろしたバージョンです。矢張り、似ていないです。前に描いた絵の方が似ているかも…。ザムドの絵は今回を含め3枚書いていますが、中途半端なものばかりかな。

---2009.02.08. 13:30 up ---






Last updated  2009.02.09 09:10:19
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