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カテゴリ:ファンタジー
![]() 監督 中島哲也 出演 アヤカ・ウィルソン 役所広司 妻夫木聡 劇団ひとり 土屋アンナ 阿部サダヲ 加瀬亮 小池栄子 國村隼 上川隆也 山本圭哉 ちょっと前に、「主演の女の子がかわいい。」とか、「役所広司がじいさん役やるんだって。」とか、「とにかく変な話だよ。」とか、「すごいメルヘンチック。」とか、話題になった映画です。 変人ばかり集まっている変な病院がありました。院内一偏屈で嫌われ者の頑固じじい大貫(役所広司)は、事故の後遺症で記憶が1日しか持たない少女パコ(アヤカ・ウィルソン)と出会います。 大貫は、パコと接していくうちに、次第に打ち解け、何とかパコの記憶に残るようなことはできないかと、パコが大好きな絵本を劇にして、病院の変人たちと上演する事を思いつきます。 お話は単純ですが、心温まるいいお話で、最後は、つい涙がこぼれてしまいます。 しかし、特筆すべきは、その映像です。とにかく全編、絵本のような派手な色に彩られ、変な登場人物たちと相まって、映画全体が絵本のようです。 この映画を現実離れした変な映画、と批判する人がいましたが、それは見当違いです。これは、明らかに、現実離れした絵本のような映像を作ろうと作られている映画だからです。スタッフは確信犯なのです。 だから、現実離れした変な映画、という批判は、けなしているのではなくて、見事にスタッフの思惑にはまってしまったということなのです。つまり、それは褒め言葉になってしまうのです。 だから、僕はこの映画は、現実離れをした絵空事を、わざと作ったのですから、ただ単純に、物語の世界にどっぷりと浸かって、ただ楽しめばいい映画なのではないだろうかと思います。ちょうど、ティム・バートンの「チャーリーとチョコレート工場」や「アリス・イン・ワンダーランド」と同じようなものです。 僕はむしろ、この日本の保守的な映画界の中で、よくやった、とほめてやりたい気分です。 ということで、登場人物たちが、いかに変なのか、書いておきましょう。 パコ(アヤカ・ウィルソン) 両親を亡くした交通事故の後遺症で、記憶が1日しか持たないという障害を抱えた少女、最後に両親にもらった「ガマ王子対ザリガニ魔人」という絵本を大切にし、毎日読んでいる。 大貫(役所広司) 大会社の会長で、浩一の叔父。偏屈で頑固者。悪態をつき、意地悪ばかりしているので、みんなからは「くそじじい」と呼ばれている。 滝田(劇団ひとり) 消防車にひかれて大怪我をした消防士。人命救助が生きがいだが、いつも空回りをしている。 室町(妻夫木聡) 薬物依存症の入院患者。自殺癖があり、入退院を繰り返している。かつては売れっ子の子役だったが、大人になり、壁にぶつかっている。 浩一(加瀬亮) 大貫の甥で、雅美の夫。妻には頭が上がらない、いわゆる恐妻家。 雅美(小池栄子) 浩一の妻。悪魔のような性格で、浩一にかみつくこともしばしば。お金のために大貫に媚を売ろうとしている。 龍門寺(山本圭哉) 銃の暴発で怪我をしたヤクザ。 木之元(國村隼) ジュディ・オング好きのオカマ。とっくにけがは治っているが、賠償金をせしめる為に入院を続けている。 堀米(阿部サダヲ) 精神的な病で入院しているらしいが、神出鬼没で、謎の入院患者。一応、語り手のようですが、場の空気を読むことは苦手のようです。 タマ子(土屋アンナ) 髑髏と薔薇のタトゥーを入れた、こわーい看護婦。 浅野(上川隆也) 変装好きのへんな医者。 こんな変な人たちが、極彩色の映像の中で、暴れまわるお話です。 なお、アヤカ・ウィルソンちゃん、非常にかわいいです。ご注意を。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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