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カテゴリ:ファンタジー
![]() 「グレムリン」 Gremlins 1984年 アメリカ映画 製作総指揮 スティーヴン・スピルバーグ 監督 ジョー・ダンテ 脚本 クリス・コロンバス 出演 ザック・ギャリバン フィービー・ケイツ メリークリスマス!! クリスマスイヴの今日にふさわしい、クリスマス映画を今日は紹介します。 もう30年近く前の映画ですが、当時映画は大ヒットで、主役(?)のギズモのかわいさなどが非常に話題になり、一大ブームになった映画ですが、最近ではすっかり忘れ去られています。 製作総指揮はスピルバーグ、監督はSFやホラーを得意としているジョー・ダンテ、脚本は後に「ハリポタ」や「ホームアローン」などファミリー向け映画を監督し、ヒットさせているクリス・コロンバスです。2人とも、スピルバーグの弟子のような存在です。 発明家のランダル・ペルツァーは、クリスマスを控え、セールスで訪れた都会のチャイナタウンで、骨董品屋に入りました。 埃っぽい店の中を物色するランダルは、かすかに聞こえる歌声を頼りに、かごに入った不思議な可愛い生き物を見つけます。 「“モグワイ”は売り物ではない」と、見るからに怪しい、店の主人は売ってくれません。店の小僧を手なずけたランダルは、手間賃を与え、その“モグワイ”を手に入れます。その時、小僧は3つの禁止事項を伝えます。それは、「光に弱い」「水につけてはいけない」「午前0時以降に食物を与えてはいけない」というものでした。 家に帰ったランダルは、クリスマスプレゼントとして、3つの禁止事項とともに、“モグワイ”を、息子のビリー(ザック・ギャリバン)に贈りました。 そのかわいさと利発さがすっかり気に入ったビリーは、“ギズモ”と名付け、歌を歌わせたり、TVを見せたりしてかわいがっていました。 ある時、ビリーが“ギズモ”を友達に自慢していた時、誤って水のしぶきが“ギズモ”にかかってしまいました。 すると“ギズモ”が苦しみだし、丸い毛の塊をポンポンと5つ産み出しました。しばらくすると、毛の塊は成長し、5匹の“モグワイ”になりました。産まれた“モグワイ”はそろいもそろって、いたずら好きでした。特に頭の真ん中に立っている白い毛が特徴的な“ストライプ”と呼ばれるヤツは気性も荒く乱暴者で、他の4匹を指揮して、ビリーが仕事に行っている昼間の間、おとなしい“ギズモ”をいじめたりしているのでした。 ビリーは、“モグワイ”のことを調べてもらおうと、学校の生物の先生のところへ“ギズモ”を連れて行きます。先生に説明するために、“ギズモ”に水を一滴垂らすと、もう1匹の“モグワイ”が生まれたので、その1匹を先生の研究室に置いていきました。 ある夜、後から生まれた5匹があまりにも空腹を訴えるので、ビリーは時計でまだ12時前なのを確かめ、チキンを与えました。翌朝、ビリーは5匹がグロテスクな色の繭になっているのを発見します。ビリーが見ていた時計は時間が止まっており、実は12時を回っていたのです。 その頃、先生の研究室でも、繭がひとつできていました。その繭はやがてかえり、何者かが生まれました。電話で知らせを受けたビリーは、学校へ駆けつけますが、倒れている先生を見つけ、非常に素早い乱暴な生き物を襲われ逃がしてしまいます。 その頃ペンツァー家では、不気味な音に気付いた母親が、5匹の“グレムリン”と戦っていました。駆けつけてきたビリーの手助けもあり、4匹は倒すことはできましたが、リーダーの“ストライプ”だけは家の外に逃がしてしまいました。 “ストライプ”の後をつけたビリーは、体育館のプールで増殖する彼(?)を目撃します。 ![]() ということで、この後、無数の“グレムリン”が出現し、町は大混乱に陥ります。主人公のビリーが、ガールフレンドのケイト(フィービー・ケイツ)とともに、“グレムリン”たちを退治し、一件落着ということになるわけです。まあ、突っ込みどころも多大にあるわけですが、ちょっとホラーで、ちょっとグロテスクで、ちょっとロマンスがあり(もちろんビリーとケイトのことです。まあ、お約束だわね。)、コミカルで、とても楽しいファミリー向け娯楽作品に出来上がっています。 “グレムリン”というモンスターは、この映画だけのオリジナルではなくて、欧米で、機械に悪戯する小悪魔として、なんと20世紀になってから言われ始めてきた伝説(?)の生き物だそうです。原因不明の故障などで、機械が言うことを聞かなくなったときに、“グレムリン”の仕業だ、とかいうわけです。(変身前の“モグワイ”はオリジナルだと思います。) そういえば、「トワイライト・ゾーン」の中に、飛行機の翼の上にいる“グレムリン”を目撃して、恐怖に震えるという話がありましたね。 映画の中でも、除雪車を運転しているおじさんが、どうも外国産の製品が大嫌いなようで(戦争後遺症?太平洋戦争で、日本と戦ったらしい。)、外国産(日本産?)の機械は、壊れるようにわざわざ“グレムリン”を機械の中に仕込んでいる、というようなことを言っています。 あくまでも噂ですが、この映画の“グレムリン”は、日本人のことを風刺しているという話があります。“エコノミック・アニマル”という言葉は聞かれなくなって久しいですが、戦後の混乱から立ち直り、高度経済成長期を経て、ちょうどこの映画の公開されたころ、SONYやTOYOTAやHONDAの製品が、全世界を席巻し始めたころに重なります。 そういえば、1985年公開の「バック・トゥ・ザ・フューチャー」でも、1955年に行ったマーティが、ドク(1955年の)だったかなあ、「日本製なんてダメだろう。」というようなことを言われ、「何言ってんだよ、日本製は最高だぜ。」と30年のギャップで笑わせる場面が出てきましたね。今だと、それが、韓国製や中国製になるのでしょうか。 ケイト役のフィービー・ケイツ、当時大人気だったアイドル女優ですが、1963年生まれということですから、この映画の撮影時はまだ20歳そこそこですね。やっぱりとてもかわいいです。(演技は??) でも、“グレムリン”が大量にやってきたバイト先のバーで、ビールを継いだりして、孤軍奮闘で律儀に接客しているのは、なかなか頼もしかったです。でも実はイヤイヤだったようで、彼らが光に弱いとわかると、ポラロイドカメラのフラッシュで、撃退していました。 この人、若い頃はまだまだ映画などに出ていましたが、結婚してからは完全に引退してしまったようで、最近は全くです。きっとかわいいおばさん(僕と同世代です。)になっているんだろうなあと思うと、惜しい人を亡くしたなあ、と思う今日この頃です。(死んでないって!!!) ![]() おばさんといえば、ビリーのお母さん、強かったですね。突然現れた“グレムリン”をあっという間に3匹やっつけてしまいました。(4匹目は、とってもグッドタイミングで帰ってきたビリーがやっつけました。)やっぱり母は強しということですね。 お父さんなんて、自分の発明を売り込みに出かけていて、騒動が終わってから帰ってきて、「何かあったのか。」なんて、「だいたい、あんたがあんなもの買って来るからいけないんでしょう。」とTVの前で突っ込んでいました。 そうそう、いけないっていえば、最初の“モグワイ”の“ギズモ”から5匹が産まれた後、ビリーは、“ギズモ”だけ、一緒に寝たりしてかわいがっているのに、後の“ストライプ”たち5匹は、箱に入れたままだったりして、はっきり言って、非常にひいきしていますね。そうか、この騒動の原因は、ビリーが“ギズモ”だけひいきしたから、あとの5匹がひがんだからなんだ、なるほどなるほど。 まあ、ビリーは騒動を終息するために奮闘しているわけだから、あとは、“グレムリン”たちが壊してしまったものの弁償するだけで、許してやるわい。寛大な処置だろ。(大変だぞー!!!) ということで、クリスマス娯楽映画の傑作を今回は紹介しました。また「2」をいつか紹介しますね。 ところで、最近「3」を作るという噂がありますが、どうでしょう、今作るとしたら、“モグワイ”や“グレムリン”はCGで作ることになるんでしょうね。この映画のぬいぐるみのような“モグワイ”(実際ぬいぐるみです。)が非常にかわいくて、それが受けたのだから、CGに頼らず、ぬいぐるみで作ってほしいですね。(でも、本音は、「3」はいらないと思っています。) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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