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カテゴリ:サスペンス
![]() 「コントロール」 Control 2004年 アメリカ映画 監督 ティム・ハンター 出演 レイ・リオッタ ウィレム・デフォー また、無名の映画を借りてきました。 主役のレイ・リオッタは、「ハンニバル」で、あのレクター博士にすごいことをされている男です。(どうすごいことかというと、あまりにもおぞましすぎて、書けません。はっきり言ってトラウマになります。) 準主役のウィレム・デフォーは、「プラトーン」や「7月4日に生まれて」など、様々な映画で印象に残る演技を見せる名脇役です。ああ、1番有名なのは、「スパイダーマン」のグリーン・ゴブリンですね。 そんな、脇役ばかりの2人を中心にした、はっきり言って、地味な映画です。 死刑囚リー・レイ(レイ・リオッタ)は、数多くの凶悪犯罪に手を染めたため、ついに致死注射による死刑執行の時を迎えました。しかし、彼は死なずに死体保管室で目を覚ましました。注射内の薬品が入れ替えられており、彼の死刑は偽装されたものだったです。 それは脳科学の権威であるコープランド博士(ウィレム・デフォー)の指示によるものでした。状況が上手く飲み込めないリー・レイに、博士は「自分が研究・開発しているある薬品の実験台になれば、死刑を見逃してやる。」と提案します。その提案に彼は同意するしかありませんでした。 その薬品「アナグレス」とは、被験者の脳の性質を変化させ、その者が持つ凶暴性や暴力性を抑えるという画期的な物でしたが、凶悪犯のリー・レイが大人しく捕まっているはずもなく、監視の隙を見つければ脱走を企て、その際に大勢の研究員・監視員を傷つけるのでした。 しかし、実験を開始した数日後、彼の心に変化が生じてきます。罪の意識や自責の念が芽生え始めたのです。これを知った博士は、実験を第二段階へと進めることにします。それはリー・レイを社会に出し、一般市民と共に生活させるという危険なものでした。 ![]() 今回は当たりでしたね。なかなか面白いサスペンスでした。 凶悪犯リー・レイは、初めのうちは凄みのある顔で、何かと難癖つけては暴れていました。その彼が、だんだんと穏やかな表情になり、自らの犯罪を省みて涙を流すように変わっていきます。その様子が手に取るように伝わってきました。脚本の巧みさとリー・レイ役のレイ・リオッタの演技力のたまものだと思いますが、この凶悪犯の変化がこの物語の肝なので、そこが良かったのでしょうか。 また、見た目は強面だけど、実はいい人という役が多く、またよく似合う、ウィレム・デフォーの演技力は相変わらずで、変わっていく凶悪犯を支える役を巧みに演じていて見事でした。 凶悪犯を収容して実験しているのに、研究所の設備や警備が手薄すぎる(なにしろ、窓ガラスを1枚割ったらもう外に出てしまうくらいですから。)とか、第二段階で街に出てからも、アパートの監視カメラを見ている警備員がひとりしかいないのも手薄すぎだろとか、リー・レイを付け狙うマフィアの殺し屋の存在は余分だろうとか、突っ込みどころも色々とあるのですが、やっぱり主役2人の演技力の巧みさが物語を支えているのだな、と思いました。 ![]() ということで、華のあるスターは出ていないので、どうしても玄人受けする作品にしかならない、どう考えてもヒットはしないであろう作品ですが、なかなか面白い作品を今回は紹介しました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.03.30 00:13:42
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