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カテゴリ:サスペンス
![]() 「ソウ ザ・ファイナル3D」 SAW 3D 2010年 アメリカ映画 監督 ケヴィン・グルタート さていよいよファイナルです。今までは週に1本ずつ借りていたのですが、今回続きが気になって、つい2本同時に借りてきてしまいました。そして、一気に観て、こうして2日続けてのレヴューとなりました。 あのバスルームから、自ら右足を切って脱出したゴードン医師が、血を流しながら這って進み、廊下にある高温のパイプに傷口を押し当てて止血し、気を失ってしまいます。 場面変わって、朝の商店街のショウウインドウの前には人だかりができていました。中では、電動丸ノコが3つ付いた奇妙な装置を挟んで、2人の男が対峙し、天井には女が縛りつけられています。60秒後3人のうち1人が命を落とすという仕掛けです。 ゲ-ムが始まると男たちは激しく罵り合いながら、装置を押し合います。やがて、どっちつかずな女の態度から、男2人は結託し、装置を押すことをやめ、女が真っ二つになりました。見ていた観客たちも、遅れて駆けつけてきた警官も何もできませんでした。 ジルに拉致され、頭部に逆トラばさみを取り付けられたホフマンは、顔に大きな傷を作りながらも、無理やりこじ開け、間一髪脱出します。アジトへ帰ったホフマンは。冷静に顔の傷を縫い合わせます。身の危険を感じたジルは、ギブソン刑事にジグソウの後継者がホフマン刑事であることを告げ、身辺保護を依頼します。 ジグソウのゲームの生存者ボビー・デイゲンは、その経験談を出版し、TV番組に出演するなど、カリスマ的な人気を得ていました。 ボビーは「生存者の会」に出席し、同じくゲームの生還者達を前にして、ジグソウを崇拝を語っていました。その中には、ゴードン医師もいました。 ある倉庫では、車を使ったゲームが行われていました。運転席に背中を接着された男、車の前方に男、後方に体の数か所を鎖で繋がれた男、ジャッキアップされたタイヤの下には女が横たわっていました。30秒以内に運転席から体を起こしレバーを引かないとジャッキが倒れ、車が発進してしまうというアナウンスとともに自動でエンジンがかかります。 運転席の男は、必死で手を伸ばしますが、レバーをつかむことができず、車は発進し、4人とも助かりませんでした。 ある夜ボビーは拉致され、鉄製の籠の中で目を覚ましました。TVモニターには、鎖につながれた妻が映っています。60分以内にいくつかのゲームをクリアし、妻のもとにたどり着かなければならないのでした。 ![]() 「1」のお話の後、脱出するゴードン医師の映像から始まりました。生き残っているはずなのに、「2」~「6」まで、まったく忘れ去られていた、ゴードン医師が、満を持して登場です。忘れられていなかったのね、と思い、少しうれしかったです。 しかし、その後に続く、毎回恒例のオープニングゲームがいけません。 まず、なんといっても、その舞台が、日中の衆人環視のショウウィンドウの中です。ジグソウのゲームは世間的にもかなり有名になってきているはずなので、ちゃんと見れば気が付くでしょう、あんなに人がたくさん集まってくる前に。 人の集まり具合から、通勤時間ぐらいと思われます。日の出からは2.3時間たっているでしょう。早朝の散歩やジョギングの人が気が付くでしょう、普通は。あまりにも不自然です。 しかも、ゲームの形がおかしいです。どう考えても、男2人が結託することが見え見えです。今まで、そんなお粗末なゲームはありませんでした。 だから、僕は、女の身勝手な振る舞いに怒ってしまった男たちが、ジグソウのゲームに見せかけてしまえば、自分たちは被害者になって疑いがかけられないであろうから、女を殺すために2人で計画した自作自演なのではないだろうか、と思ってしまいました。 冒頭でそんなことを思ってしまったので、今までは、あまり細かい突っ込みどころは気にならずに、物語にのってハラハラして見られていたのに、今回は、アラばかり気になって、物語にのることができませんでした。 TVで「6」で描かれていたウィリアムのゲームの現場が発見されたニュースが流れてきたとき、生存者が7名と言っていたが、6名のはずだよな?とか、TVに出演しているボビーの話が全く説得力を感じないとか、ジルがギブソンを選んだ理由がよくわからないとか、何でここで初めての夢オチ?とか、「生存者の会」のメンバーひとりひとりをもっとしっかり映した方がいいんじゃない?とか、その時回想で出てきたゲーム、2人とも自分で棒をつかんでぶら下がっているんだけど、どうやってセッティングしたんだ?とか、ゴードン先生は皮肉で拍手したのに、なぜボビーは気が付かない?とか、ホフマンは何で、わざわざ何回もビデオレターを届けてヒントを与えているんだ?とか、もう、書き出したらキリがありません。 とりわけ、ゲームからの生還の体験談を出版して金もうけを画策し、TVでえらそうに語ったり、本の表紙にでかでかと自分の顔の写真を使ったり、サイン会をやったり、とジグソウの反感を思いっきり買いそうな行動を平気でやっているボビーのバカっぷりには呆れてしまいます。 まあ、これはもちろん、ボビーが本作のメインゲームのターゲットになるための予定行動なのでしょうが、この後のゲームの中でのボビーのバカさ加減も相まって、無理やり感ばかりが目についてしまいました。 だいたいが、ジグソウを崇拝しているのなら、彼が嫌いそうなこともわかるでしょう。 ![]() まあ、最後はアラばかり目について、今ひとつ乗り切れませんでしたが、何にせよ、すっきりと決着(忘れられていたゴードンの件も含めて)をつけてくれたので、まあ、満足はしています。 ところで、ジグソウ亡き後のゲーム(つまり「6」と本作のゲーム)は誰が考え、セッティングしているのか、とネット上のいろいろなページで物議を醸し出している件ですが、「6」で、ホフマンがジルから渡された封筒の中身を壁に貼っているところを観るに、それはターゲットの写真とその居場所・プロフィールなどが書かれた紙だけのようで、どんな装置で、どんなゲームにするかという指示はなかったように見受けられました。 つまり、ジグソウからの指示はターゲットに関する情報だけで、ゲームを考えているのはホフマンではないかと、僕は推察しました。 だから、本作でもホフマンが壁にいろいろと張っているところを注意深く観てみましたが、ターゲットの写真とともに張っている紙には、装置の図解のようなものが描いてあるのはなかったので、やっぱりゲームの装置などは、ホフマンが考え、製作しているのではないか、と思いました。皆さんはどう見ましたか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.06.12 00:27:11
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