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カテゴリ:サスペンス
![]() 「トランス・ワールド」 Enter Nowhere 2011年 アメリカ映画 監督 ジャック・ヘラー 出演 サラ・パクストン スコット・イーストウッド キャサリン・ウォーターストーン さて今年も、DVDを借りてきたとき恒例の無名映画を紹介するコーナーと行きましょう。 今回はいつもの夢○書店のSFコーナーで発見した、日本未公開で、スター不在で、見るからに低予算な、この作品です。 人里離れた森の中、夫とドライブ中にガス欠になり、ガソリンを買いに行った夫を待つサマンサ(サラ・パクストン)は、森の中の古小屋に迷い込んでしまい、同じように車のトラブルで立ち往生しているトム(スコット・イーストッド)に遭遇します。 最初はトムを警戒していたサマンサですが、彼の親切さに安心し、一緒に夫を待つことにします。 翌日、古小屋にもうひとり、ジョディ(キャサリン・ウォーターストーン)と名乗る女が現れます。 彼女は恋人と強盗をした後で、どうしてここにたどり着いたのかがわからないといいます。 寒さと飢えから、3人は協力し合い、次第に打ち解けていくが………。 ![]() 出演者はチョイ役も含めてたった7人、そのすべてが全く有名でなく、監督も無名な人、舞台もほぼほぼ森の中の小屋とその周辺のみ、最後に爆撃と小屋の火災(おそらく、実際に燃やしている模様。)がありますが、極めて小規模、つまり、どう考えても非常に低予算で作られています。 しかし、これがなかなか見ごたえのあるサスペンスに仕上がっているから驚きです。巧妙に伏線をちりばめる脚本の見事さ、無名ながらもなかなかリアルな俳優陣の演技、低予算でもいいアイデアと巧みな脚本・演出があれば面白い作品が作れるという見本のような作品です。 ただ、残念なのは、邦題とその宣伝文句です。 「トランス・ワールド」“出会うはずのない3人、たどり着いた異次元の世界” なんでわざわざ、SF的な仕掛けがあると、観る前からばらす必要があるのか。 この作品の映像の雰囲気は全くSFチックではありません。どちらかというとB級ホラーにありがちなシチュエーションで、謎が謎を呼ぶ物語展開、その謎の裏側にSF的な仕掛けがあるなんて、途中まで思いつきもしません。 しかも、“トランス”って、何よ!!!意味わかって使っているのか!!?? “トランス”って、“恍惚”とか“昏睡”とかいった意味ですよね。または、“電圧変換機”のことですよね。“トランス状態”っていうのは、薬品とかで意識混濁した状態のことですよね。 そうです、映画の内容と全く関係ない、意味不明な題名なんですよ。意味わからず、なんとなくSFチックな雰囲気だけで名付けているとしか思えません。 もう、情けないの一言ですね。 ![]() ということで、掘り出し物のSFサスペンスを見つけましたというお話でした。こういうことがあるから、いつもの夢○書店で、ついつい隅から隅まで探してしまうんですね。時間かかってしょうないわ。 ところで、トム役の若い俳優さん、なんと巨匠クリント・イーストウッドの息子さんだそうですね。ガタイのいいイケメンですが、顔は全く似ていませんね。超大物の息子ですが、こんなB級映画に細々と出演しているなんて、ただただ親の七光りで主演デビューできる、どこかの国とは大違いですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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