くろすけ雑記帳

2017/12/09(土)21:34

がん、HIV以外のend of life care

ホスピス・緩和ケア(34)

日本にいた頃は対象患者さんはがんメインだった。一応がんとエイズが対象と言うもののエイズだと専門機関に行くからだろうか、出会ったことはない。  年明けにフリーモジュールを取るがpalliative and end of  life care:symptom management となる。イギリスでも仕事を始めた頃には対象にしていなかった痴呆や高齢者の患者さんも対象にする動きからだ。心不全、COPD,腎不全などの患者さんは数年前から増えていたが最近痴呆の方も多くなり、コミュニティチームには痴呆専門の'CNSもいる。  対象が広がってきたけど、死ぬということは誰にも訪れることだからがんに特化しないで必要な人を対象にするのは頷ける。  とは言え現場での受け入れはそういうアタマについていっているのかは別問題だなあとも思う。  透析中止になった患者さん、二週間ほどしてもまあ、要介助くらいで落ち着いていた。すると出てくる「何でこの人いるの?家帰らないの?」発言。痴呆の患者さん、人によっては介護度ハンパない。不穏の患者さんには拘束のあり得ないこの国では適宜薬を使うものの、ひたすらつきあう。まあ、家族の疲弊が強く避難的な意味もある事が多いのでがんなどで死期が近い人がいる時には辛いものがある。  バルーンカテーテルも取ってしまうので危険だからパッドのみの人だと、もれなくリネン交換が日に数回。衣服も家族が洗ってこなくてホスピスの予備利用。しかし家族は来ても洗濯物持ってきてくれない。こんなんホスピスケアちがーう!という。  というか、ケア慣れしているスタッフですらストレスになるので、家族の負担はいかほど!?と思うのだが、忙しい日々が続くとそんなこと思う余裕は吹っ飛ぶので、症状が落ち着いているように見えるか、介護の高い患者さんに「ホスピスにいるべきでない」発言でちゃうのね。  そういうこと言うスタッフはトップの前では言わない。透析終わって二週間、急変してもおかしくないというとちと黙るが納得しない顔。でももし亡くなると急に容体変わったとかいう。いや、言ったよね。ちなみにスタッフは看護師だけではなくケアラーと半々なのでそういう話になる。たまーに、日本で仕事していた時には感じないストレスだなあと目が遠くなる。

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