「アジアンタムブルー」 ・ 大崎 善生
「アジアンタムブルー」 ・ 大崎 善生またまた大崎善生さんの小説。アジアンタムブルー最愛の恋人を失ってしまった主人公の物語。わたしは主人公が恋人と最期の時を南仏ニースで過ごす場面がとっても心に残りました。恋人は病気であることを知っていて、自分が死んでいくということもわかっているけど、愛する人と大切に時を過ごせることで自分自信がしあわせだと思える。。。お互い愛している、ということはお互いは十分すぎるほどわかっているはずだけど、敢えて主人公は「僕は君を愛してる。それだけははっきり伝えておくよ」という。それに対して彼女は驚いた顔をする。そして、後日彼女は彼にあてた手紙に「・・・なぜ幸せかというと、私が隆ちゃんを、隆ちゃんが私を愛しているという確信が持てているからなのだと思います。(中略)・・・私に誇りをくれて本当に本当にありがとう。・・・(略)」愛していること、愛されているということの確信が持てるということで、人間ってとっても強くなれると思う。。。泣けました。。。