テーマ:趣味の英語(406)
カテゴリ:奈良観光案内
奈良を英語で案内する講座(正式名称ではありません)の二回目の復習。今日は奈良公園案内の起点となる、近鉄奈良駅にある噴水から。
この噴水には行基菩薩(ぎょうきぼさつ)像を祀っています。地元の赤膚焼(あかはだやき)の窯元(夫の同級生のお祖父さん)が作ったものです。この噴水は、駅を出てすぐの広場にあり、いつも屋台や人力車で賑わっています。奈良では「行基さんの前で」は待ち合わせの言葉場所。で、この行基菩薩とは? ヒントはこの像の向いている方向にあり。真北ではなく、ちょっと東を向いています、そう、東大寺大仏殿を拝しているのです。行基さんは、聖武天皇に大仏建立の勧進職(かんじんしき)として任命された偉いお坊さんなのです。百済系渡来人、和仁(わに)氏の子孫として、河内の国(大阪府)に生まれました。、薬師寺や興福寺など奈良の大寺と関係の深い大僧正ですが、もともとは辻説法をして広く大衆に仏教を広めた僧侶でした。橋や灌漑用池など、現在で言えば公共の土木事業にすぐれ、説法だけでなく庶民の生活そのものを救済しようとしたので民衆の信頼は厚かったようです。 菩薩:bodhisattva, boddhisattva 語源はサンスクリット語で、英語の"a person whose essence is perfect knowiedge"を意味します。大乗仏教では、如来"tathagata"に次ぐ地位にあります。既に悟りをひらいている如来とは違い、菩薩は悟りを求めて修行しています。ただ一般の修行者とは違うようで、CODには"a person who is able to reach nirvana but delays doing so through compassion for suffering beings"と説明されています。"nirvana"は解脱(悟りをひらくこと)、"suffering beings"は苦しむ生き物、つまり人間のことだから、「人間に慈悲を施すために自らはあえて解脱をせずに菩薩の位で救済をしてくれている」ということですね。観音菩薩や地蔵菩薩への信仰からもこの説明は納得がいきます。 実在の人物、行基を菩薩と呼ぶのは、世人の高僧に対する尊称としてだけなのか、さらに天皇から賜った号なのかは勉強不足のため分かりません。m(_ _)m お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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