テーマ:趣味の英語(406)
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英語学習新聞、週刊STのチューディさんのコラム、Odds&Ends(「がらくた」の意味)はユーモアたっぷりに言葉の使い方を教えてくれるので、いつも楽しみにしています。
今週号(10月8日)では"avert"と"avoid"の違いを説明しています。"avoid"が「避ける」を意味する一般的な言葉なのに対して、"avert"には目前に迫った危機を回避する切迫感が加わるようです。飛行機のニアミスや、野球のストライキ騒動を例にわかりやすい説明で、すっと頭に入ってきます。 でも読んで、聞く(CDもあるので)だけじゃぁ、この衰えた頭には残りません。それで、自分でも辞書を引いて調べてみるのです。いつもの手法で、語源をたどると、もっと鮮明なイメージが湧いて、区別して覚えられます。 "avert"はラテン語の"aventure"が語源で、"av,ab"(英語の"from"を意味する)+"venture"(同じく"to turn")、「避ける」の意味も、危機から身をひるがえして避けるイメージ。差し迫った状況に使う。 "I deftly averted the blow." 「その一撃を巧みにかわした」 "War was averted at the last minute." 「ぎりぎりのところで戦争は回避された」 "I averted my eyes from the terrible sight." 「その恐ろしい光景から目をそむけた」 「(目を)そらす」の意味でも使われます。常に主体的に退く感じ。 "-vert"の語根仲間で"convert"、"con"(共に)+"vert"(回る、向く)で「変える、変わる、改宗する」 野球でもコンバートするっていいますよね。守備位置を変えることでしたっけ? 一方"avoid"の語源は古フランス語の"evuider"(英語の"get rid of"を意味する)なので、障害物を取り除いて危機を「避ける」というイメージ。こちらの方が時間的にも余裕があるので、回避手段もいろいろ検討できる感じ。 "She carefully avoided replying to that aspect of the question." 「細心の注意を払って質問のその側面に答えるのは避けた」 もっとも「避ける」を意味する一般的な言葉なので、差し迫った状況に使うこともできます。 "I narrowly avoided an accident" 「かろうじて事故を回避できた」 ただ、"avert"の切迫感に比べると、用心のために、危機を起こさないようにという予防的なものも感じます。 "Avoid using this route during the rush hour." 「ラッシュアワーにはこのルートを使うのは避けなさい」 これだけ調べれば、頭に残るかしら? 少し経てば、「"avert?" 調べたっけ」程度でしょうね。でもそれで十分。また調べればいいのだから。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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