テーマ:趣味の英語(406)
カテゴリ:奈良観光案内
今日は大仏殿の屋根の両端におかれている沓(くつ)型の飾りについて。鴟尾という言葉は、大仏殿を表現する時によく口にしますが、私も詳しくは知りませんでした。
屋根の両端の飾り物というと、金の鯱(しゃちほこ)を思い浮かべる方が多いでしょうが、金堂などの大型の仏教建築の屋根に飾られているのは、鴟尾と呼ばれ、中国から伝わったもので、沓(くつ)の形をしています。沓は私たちが普段履いている靴ではなくて、これも中国から伝来した、朝廷の装束に合わせて履く靴のこと。聖徳太子の肖像画で履いているのを思い出してもらえばいいでしょう。 鴟尾の名は、鴟(し)という鳥からきています。鴟には、とび、ふくろうなど実在の鳥を意味することもありますが、ここでは想像上の鳥のことだそうです。 鴟尾には鳥の尾の羽をイメージさせるような細かい線が刻まれています。もともとは天上の星(魚尾星という)をかたちどり、火災を防ぐお守りとして飾られたそうです。塔の頂を飾る水煙と同じですね。 鯱(しゃちほこ)はさらに火を免れるために、水のイメージが増したもので、中国は宋代に現れ、日本には室町時代に伝わり、もっぱら城郭建築に用いられました。 鴟尾を英語で表現するとしたら、どうしても説明的になりますが、 語源から、"the tail of the imaginary bird 'Shi'"(想像上の鳥、鴟の尾), 形状から、"the ornamental ridge-end tile"(装飾的な棟端かわら)などと表現できます。 "charm","talisman"(お守り、魔よけ)も使えそう。 Look at both ridge-side tiles of Daibutsuden . We call them "Shi-bi", mean the tails of imagenary bird, "Shi". It is a talisman against fire. On my way home I reach Heijo Palace Site and find the charms over there, I realize I have come back to Nara. ※Heijo Palace Site 平城宮址(平城宮跡):近鉄奈良線が横断しており、東に若草山、大仏殿を望むことができる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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