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Wordbook of Kurumimochi               くるみもちの単語帳

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February 10, 2006
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テーマ:趣味の英語(406)
カテゴリ:奈良観光案内
 カサブランカさんから前の日記のコメントで、奈良から全国に広まったインドに由来する神事(火祭り)のことを尋ねられたのですが、どれだか分からなくて長くなったので、新たな日記にしました。ご存知の方、教えて下さい。

 私の知っている限りでは一番有名なのは、お水取りで練行衆の足元を照らす籠松明(かごたいまつ)。でも珍しさがありがたがられている位で普及しているとは思えないし。 

 火のお祭りと言えば、なんといっても那智の火祭を思い出すけど、熊野那智大社(和歌山県)だし。熊野周辺は奈良・和歌山・三重の三県が入り組んでいて、世界遺産も一緒に登録されたのだけど。

 奈良で火祭りと言うとまず、「ほうらんや」かな。橿原市南部に伝わる神事で、大樽のような巨大な松明を春日神社・八幡神社の二社に奉納します。橿原市には大和三山があり歴史を感じさせますが、このほうらんや火祭は少なくとも300年の伝統が確認されていると言うだけなので、全国に広まった神事と考えるには時間が足りないような気がします。由来も不明です。

 起源が古くて、火に関係する祭事といえば、龍田(たつた)大社の「風鎮(ふうちん)大祭」。龍田大社の創建は第十代崇神天皇(四世紀頃?)と言われ、この風鎮祭も675年には国の祭りとして行われていたものです。歴史は十分なのですが、火ではなく風の神様です。松明の奉納はありませんが、盛大な花火でクライマックスを迎えます。これは夜空に浮かぶ打ち上げ花火ではなく、「風鎮花火」と言って、境内に手筒花火を並べるもので、宮司が点火すると火柱が上がり火の粉が舞う迫力のあるものです。

 この辺りは紅葉の名所で、龍田の地名から在原業平の歌(※)を思い出す方も多いでしょう。竜田川がながれるこの山間の地は河内(大阪)からの風の通り道になっています。この強風を利用して鉄などの鋳造を司る渡来人たちが住んでいたという話を聞いたことがあります。(裏付けは取れていないので、こういう話があるという程度に聞き流してくださいね)

 近くに笛吹(ふえふき)神社があります。葛木坐火雷(かつらぎにいますほのいかづち)神社の通称と言われますが、もとは別の神社だった笛吹神社と葛木坐火雷神社が平安時代頃に合祀され笛吹神社を名のるようになったそうです。葛木坐火雷神社は龍田神社と同じ頃の創建で、こちらに祀っているのは火雷大神。風の神様と火の神様がほとんど同時期に近くに祭られているので縁がありそう。火雷神社の神様には炎からヒンズー教のシヴァ神を連想する考え方もあるようで、これならインド起源に持っていけそう。でもここには火に因んだ祭事は伝わっていないのです。難しいなぁ。

 あと石上(いそのかみ)神宮でも火で焼いた餅で善哉(ぜんざい)を振舞ってくれる祭事があったっけ。えっと、これは古神符焼納祭。小正月のとんどですね。石上神宮も龍田大社、葛木坐火雷神社とおなじく崇神天皇の時代に創建されたと言われる由緒ある社です。

 奈良で単に「御祭」と言えば春日大社の春日若宮御祭(かすがわかみやおんまつり)のこと。県下最大のお祭りで、深夜ご神体がお出ましになる時(遷幸の儀)に大松明が先導するけど、きわめて厳かなものだし。

 やっぱり、わかんないなぁ。
カサブランカさん、他に手がかりありませんか?



※在原業平の歌、百人一首より

 「ちはやぶる かみよもきかず たつたがわ

  からくれなゐに みずくくるとは」

                 在原業平朝臣

百人一首にはもう一首、竜田川を詠んだものがあります。

 「あらしふく みむろのやまの もみぢばは
 
  たつたのかわの にしきなりけり」

                 能因法師

「ちはやふる」は花魁(おいらん)に振られた相撲取りの落語の方を思い出してしまいます。(*^o^*) 






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最終更新日  February 11, 2006 08:59:39 AM
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