テーマ:趣味の英語(406)
カテゴリ:United Kingdom
さて二つ目のピーターパン像。
ケンジントン公園のピーターパンは絶えず観光客が訪れる観光スポットですが、もう一つのピーターパン像も前を通る人の数は劣らず、多いはず。ただ、目的地にする人は殆どいません。立ち止まって像を見る人も少ないはずです。多くの人、つまり患者と家族、従事する人には病院の玄関に至る通路でしかありませんから。 その名が示すように、グレート・オズモンド・ストリート・ホスピタルは、Great Ormond通りに面していて、大英博物館から東に歩いて10分位のところです。私は大英博物館からキングクロス駅へ向かう途中に寄り道しました。1852年2月14日に首都ロンドンの乳幼児の死亡率の高さに胸を痛めたチャールズ・ウエスト医師によってベッド数10の小児科専門病院として開業されました。ヴィクトリア女王やディケンズ、バリを初めとする各界の著名人や一般の寄付を受けて大きくなりました。今では年間9万人の患者を診るロンドンの誇る小児病院です。 特にバリは晩年ピーターパンに関する印税を全てこの病院に寄付しました。子供のなかったバリですが、子供に対する愛情は衰えることがなかったのでしょう。それでここにもピーターパン像が飾られています。 ケンジントン公園のピーターパン像はバリが彫刻家のジョージ・フランプトンに製作を依頼し、自らの手でケンジントン公園に設置したもの。いきなり勝手に置いたので物議をかもしたそうですが、今ではケンジントン公園一の名所になっています。像の手前にはバリが寄贈したことを示すプレートも近年施されました。 一方グレート・オズモンド・ストリート・ホスピタルのピーターパン像ですが、こちらは由来がわかりません。ともかく像を見ていただきましょう。 こちらはずいぶんワイルドなピーターパンでしょう。プレートを拡大すると バリの他キャラハン首相(1976-1979)の名前が見えるのでバリの死後作られたものなのでしょう。彫刻家の名前の前で画像が切れているのが残念です。 病院の中にもピーターパンやバリに関するものがあるそうで、入って見たかったのですが、あらかじめ訪問を予定していたわけではなく、見つけられたらラッキーと言う気持ちで訪れたのです。写真を撮っていると入り口から携帯電話を手にしたお母さんが飛び出してきて像の前でしゃべりだしました。彼女らにとってはここは何より医療の現場なのです。病院の雰囲気にすっかり観光客気分が吹き飛ばされて中に入ることができませんでした。今病院のサイトをみると、外来者にも門戸を開いているようなので、次はアポイントメントを取り寄付を携えてと訪れたいと思います。 大英博物館から来ると最初に病院の角の看板が目に入ります。表示にしたがってグレート・オーモンド通りを進むと病院の玄関につながる通路に出ます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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ん~ん イメージ的にはモット幼い感じ・・・
でも、フック船長と戦ったりするんだからこれ位の方が現実的? 病気と一緒になって闘ってくれるピーターパンなのかしら。 半ズボンだけで寒そうに感じるのは、私が寒がりだから・・・ ロンドンでの、小児は何歳までを指すのかなぁ?と 変なことを考えてしまいました。 日本の小児科は15歳までなので、14歳で入院すると誕生日を迎えると一般病棟に移るケース(小児科のベッドの空きを作るため)も有ると聞いたので。 (March 22, 2006 04:38:27 PM)
>ん~ん イメージ的にはモット幼い感じ・・・
>でも、フック船長と戦ったりするんだからこれ位の方が現実的? やんちゃな雰囲気はこちらの方がでてるかな? 公園のはむしろ守ってあげたいくらい。 >病気と一緒になって闘ってくれるピーターパンなのかしら。 なるほど。 >半ズボンだけで寒そうに感じるのは、私が寒がりだから・・・ そういえば上半身裸のピーターパンって珍しいですね。 乾布摩擦で鍛えているのかな? それともギリシア彫刻の影響? >ロンドンでの、小児は何歳までを指すのかなぁ?>日本の小児科は15歳までなので、14歳で入院すると誕生日を迎えると一般病棟に移るケース(小児科のベッドの空きを作るため)も有ると聞いたので。 へぇ、そうなんですか。 厳密な病院もあるのですね。娘が歯が生えた時からお世話になっている小児歯科で、私も診てもらっていますが、大人が診てもらえる曜日と時間は限られています。でも娘は高校生になった今も制限はなく、小さいお子さんたちと同じように診てもらえます。ずっと診てもらえるのでありがたく思っています。 でもロンドンの小児科は何歳までか気になりますね。ご存知の方いらしたら、教えてください。 (March 23, 2006 05:17:31 AM)
私も地図を見て、ちょっと戻ったりしながら辿り着きました。
ロンドンは比較的整然とした街ですが、それでも迷います。でもとっておきの強い味方あり。 それはタクシーです。いわゆるブラックキャブ(車体広告が認可されたので、派手な色柄のオースティンもあります)で、長い研修期間の後に厳しい試験を受けてやっと認定されたドライバーは最短で目的地に連れて行ってくれます。駅やホテル、博物館の前に待機しています。レストラン等ならお店の人に呼んでもらいます。大英博物館の正面もひっきりなしにタクシーが発着していました。 最初に運転手に行き先を交渉しないと乗せてもらえないのが面倒ですが、行き先の名称や住所をメモしたものを用意しておくと安心です。 テロの後で地下鉄には乗らない約束でロンドンに行ったので、タクシーにはとてもお世話になりました。タクシードライバーの心意気は素晴らしいものです。 >今週末にでも、実行できそうです。 お気をつけて、楽しんできてください。 (March 23, 2006 06:44:18 AM)
はじめまして。通りすがりの者です。
ジョージ・フランプトンが製作したピーター・パンの像ですが、実はもう一体ありまして、その像は日本にあります。うつのみや妖精ミュージアムという美術館に所蔵されており、常設展示してあります。 フランプトンのピーターパン像について書かれていたものですから、つい嬉しくなり、書き込みさせていただきました。突然失礼致しました。 (December 3, 2008 12:03:46 AM)
うつのみや妖精ミュージアムのご紹介ありがとうございました。早速訪れさせていただきました。
2009年1月3日の日記に紹介させていただきましたのでどうぞご覧ください。 (January 5, 2009 08:15:56 AM) |