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真冬の朝、小鹿野町から秩父市内に向けてバイクを走らせていた。峠を越えて少しゆるいカーブになったところで前輪の抵抗がなくなった。横倒しのまま路面を滑り、反対車線を越えて草地へ飛び込んだ。
制服の左腕がぼろぼろになっていた。立ち上がってみると後続の車が横向きになって止まっていた。白のジャパンでシャコタン、ハノ字の極太タイヤ。中から出てきたのは二十歳くらいの青年。 アイロンパーマに派手な柄のセーター、少しだけだぶついた白のラフなズボンにスリッパのようにかかとをつぶしてはいたデッキシューズ。気合いの入った眼光。 見たとたん(はたかれる!)であった。事故のことより、そちらの恐怖が上回った。 しかし、その青年は「大丈夫かい?」とやさしい声をかけてくれ、自分も危ない目にあったことにはふれず、わたしの体とバイクに異常がないことを認めると、さっさと立ち去ってしまった。 バイクを道にあげて路面を見てみると、そこだけ凍結していた。どうも家畜小屋の洗浄水が道に流れ出ていたのが原因らしい。 ここで(生きいてよかった)と実感した。転倒して反対車線に出た時に対向車があれば、今頃はヤンキーにヤキをいれられたくらいですまなかっただろう。 そこにいたってさらに足の震えが起こり、下腹部が再び少しだけキュンとなった。 おしまい ※『人を動かす』(デール・カーネギー著)では相手の気持ちを大事にして、穏やかに話し、決して議論をしないことが人を動かす要点だと言っている。 先日、たまたまトイレに寄った秩父ミューズパークの駐車場で車を発進しようとすると、車の前を若い男女の二人組が横切った。 横切って後ろ姿になったところで、男の手が女の臀部にのびた。スカートの上から右手を割りいれ、さらにグイグイと上に突き上げていた。 円盤投げのフィニッシュのようなスナップのきいた動きを、そこだけ何回もラップしているような形。 女はつま先立ちになり、二、三歩前に急激に動いた。その後二人は一台の軽乗用車をはさみ対面した。女はものすごく厳しい表情で男を見すえ、男はにやけた顔をしていた。 たしかにこうした人の動かし方は即効性があるが、多少の副作用もあるらしい。この男が『人を動かす』を読んだら・・・納得できない部分が相当あるか? 本を読んで納得できる、できないというのは簡単にいえばこういうことか。もちろん私は『人を動かす』に大いに賛成で、何回も何回も読み、さらに周囲の人にもすすめている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年09月17日 20時52分03秒
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