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紅茶にひたしたマドレーヌの香りをかぐと忘れていたことがよみがえるというのは、よく本を読む人の間では常識になっています。
花祭に出される甘茶についても同じことがあると思います。
花祭に来て、賽銭を上げ、お釈迦様の頭から甘茶をかけ、静かに手を合わせます。そのあとに耕地の人は甘茶を飲みながら茶菓子を食べ、楽しい話を始めます。
最初は久しぶりに飲む甘茶の感想、それと花飾りの品評が続き、そのあとに思い出話となります。それが、60年も70年も前の話を細部までかっちりと語りだします。
もしかすると紅茶とマドレーヌのような作用が甘茶と煎餅にもあるのかもしれません。効用というより、祭りのにぎやかさにつられた高揚かもしれませんが。
おしまい
※プルーストでデカメロン。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017年05月08日 21時20分54秒
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