アンニュイな午後は・・・

　参議院選挙の公示日、元陸上自衛隊イラク先発隊長、佐藤まさひさ候補が防衛省前で第一声を行いました。
　ベレー帽に紺のサファリジャケット姿で、出迎えた幹部自衛官に敬礼をし「集団的自衛権の解釈によって、（派兵先、今の場合ならイラク）遊軍が倒れても助けることはできない。法的に問題があるが、仲間はどんなことがあっても助ける。結果を出すのが現場だ」との第一声をしました。
　つまり「自衛隊はアメリカが『助けろ』と言えばすぐに出て行って一緒に戦争をすることが必要だ。そして、戦場に行ったら結果（敵国の国民を殺すこと）を出さねばならない」ということです。応援の森元陸幕長は「次の新しい“戦場”に送り出して欲しい」というなんとも物騒な内容を訴えたそうです。

　小池百合子防衛大臣は「省昇格と合わせて国際貢献活動が本来任務となり、自衛隊の任務がいよいよ重要だ。現場を知る佐藤候補に期待したい」と街頭で演説しました。

　いよいよ軍人（一応元だけど）が国会に参加しようと企んでいます。このニュースを見て、真っ先に東条内閣を連想しました。
　“大東亜共栄”の名目の元に、中国や東南アジアに侵略した東条内閣の下の日本。“国際貢献”“集団的自衛権”の名の元に、武装した“自衛官”を派兵する今の日本。なんだか似ていると思いませんか？

　大体、“国際貢献”と言うけれど、例えばイラクへの派兵が本当に国際貢献になっていたのでしょうか？

　「今最もイラクに必要なのは、すべての外国人武装勢力の撤退です。米軍も自衛隊も外国人武装勢力です。」と高遠菜穂子さんは言っていました。
　「サマワでは、空爆による民間人被害者への補償や劣化ウラン弾の回収・撤去が早急に求められている。もちろん米軍はこれらのことに関しては何もしていないし、これからもしないだろう。それは自らの「戦争犯罪」を認めることになるからだ。これらのことに「フタ」をして、「復興」「人道支援」と言ってみても、果たしてどれだけの説得力があるだろうか。」と知人のジャーナリストも言っています。

　結局“武器持って米軍の金魚のフンになってるだけの自衛隊”なんて、何の役にも立ってないわけです。その上、“集団的自衛権”を行使して、アメリカの“無差別爆撃（本当にすごいらしいです。街を封鎖して、強姦・強奪の限りを尽くした後、空爆で街を全壊すると聞きました）の手助けなんかするようになったら“世界の恥部・日本”になってしまいます。

　昨日から始まった参議院選挙、まさに「天下分け目の闘い」かもしれません。
　自分の生活も大事ですが、同時に世界の恥とならないよう、真剣に考えて投票したいと思います。

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