あたしが鬱になったとき ツレは・・・
あたしが鬱になったとき、旦那サマは 「仕事辞めていいよ。好きなようにしたらいい」と言ってくれました。 しかし、仕事を辞めずに愚痴ばかりつづくあたしに、だんだん不機嫌モードへ。 夏前には「別れ話を切り出したらこれっきりだな」と思うような、緊迫した毎日をおくりました。 そんなあたしも、少しずつ仕事を乗りきり、カウンセリングで自分を取り戻し、家では明るくなってきました。そんなとき出会ったのが『ツレがうつになりまして』です。 これは、『細川貂々』さんという漫画家の旦那サマ(ツレさん)のお話しです。 スーパーサラリーマンだったツレさんが、重度の鬱病になり、回復していくまでが描かれています。 この本を読むとわかるのですが、鬱病は「ストレスにより脳内の神経伝達物質のはたらきが悪くなることによって起こる」病気なのだそうです。神経の伝達物質は「セロトニン」といい、これがちゃんと分泌されると、憂鬱にならないそうです。セロトニンは元となる「トリプトファン」というアミノ酸を採るのがいいようです。トリプトファンは卵の白身や納豆、蜂蜜などに含まれているそうです。 確かに、異常に納豆を食べていました。煮物でも砂糖ではなく蜂蜜。今考えると、これって味覚だけの問題だけではなかったのかもしれませんね。 疲れで失敗が続き、自分に自信がなくなり、だんだん自分にこもっていく・・・世の中の音が脳に入らなくなり、活字が脳に入らなくなり、世の中に存在することに意味を見いだせなくなっていく・・・ 簡単に言えば、これが鬱病の症状です。あたしの場合はこれに会社への怒りがありました。 自分だけだと思っていたことが、実は病気の症状だった・・・この本を読んでなんだかホッとした気持ちになりました。 貂々さんは鬱病のことを「宇宙カゼ」と呼んでいましたが、端から見ると本当にそうかもしれません。とにかく、ふとしたことで凹みます。急に凹む原因(仕事のこと)を思い出して凹みます。体が動かないのに、休むことに罪悪感を感じて凹みます。鬱病はとにかく凹みます。 周囲の人がだんだん鬱陶しくなることは必至だと思います。 うちも旦那サマの機嫌が日に日に悪くなっていきました。 「辞めていいって言っているんだから辞めれば?」 「辞める辞めない、ってどっちなの?言ってること信用できないよ」 そうなんです。本音は辞めたいんです。でも、ドクターストップもかかっているので、すぐに辞めるわけにはいかないし、辞めたあとのことまで鬱々考えると怖くて「このまま給料泥棒でいようかなぁ。会社にこれだけ苦しめられているんだし」と開き直ってみたり・・・ジレンマを繰り返す・・・これも症状みたいです。 貂々さんのツレさんは相当重かったらしく、普通に日常生活を送れるようになるまでに1年かかったようです。今でも家で「専業主夫」しているところは羨ましい限りですが、そういったハード面でのフォローがなかったらもっと長引いていたかもしれませんね。 「病気もカンペキに治そうと思ってたけど、自分はちょっと調子が悪いくらいが丁度いいんだ」とありのままを受け入れられるようになるところまで回復して終わります。 あたしの場合は、専業主婦になるわけにいかないので、ツレさんよりももう少し回復して何らかの仕事をしなければなりませんが、この本を読んだことで、自分のいろんな行動は鬱病も影響していること、旦那サマに対してどういう配慮をしたらいいのか(相方が機嫌悪いと家でも鬱病が進んでしまいます)ということなどが少しだけわかりました。 この本を旦那サマに見せたら、面倒くさそうにパラパラとナナメ読みしていました。本当はちゃんと読んで欲しいのですが・・・シクシク 「あたしも病気したら変わった?」と聞いたら「歌歌わなくなったよ。代わりに俺が歌ってるけど」と返ってきました。そんなところでも、病気の影響があるのかぁ、ってかそんなとんなところ見てたのか、と旦那サマの一面を新発見しましたw 鬱病はストレスの蓄積の結果起こります。セルフチェックの本として、また、大切な家族のフォローマニュアルとして、1度は読んでみるといいかもしれません☆