埋もれ火のアンソロジー

2010/05/11(火)22:36

カズキッチンと親父の絵

人・風景・暮らし(1366)

福岡市中央区警固(けご)というところにある フランス料理店カズキッチンへ行ってきた。 カズキッチンは ぼくの親戚にあたるミキちゃん夫婦が営む フランス料理店なんだ。 一度は行きたいと思いながらも フランス料理に馴染みがないことと 値段が高そうだったので敬遠していたんだ。 今日行って本当によかった。 長男夫婦と4人で行ったら なんとそこには3枚の親父の絵が飾られていた。 そのうちの2枚は1984年の作品で 孫(=長男)が生まれるという期待と喜びに満ちた 親父の絵だった。 親父の絵を アトリエ以外の場所でみ見るなんてことが珍しいので すごく感動しちまった。 写真の左の絵は「虹」というタイトルがついていて 渤海湾で見た虹だった。 パステルと油絵の具を使った親父がいちばん勢いがあった時期の絵だった。 中国大連が故郷の親父は 自分のことを 「故郷喪失者」あるいは「棄民」と言っていた。 その親父が田中角栄の日中国交政策によって 30年ぶりに大連にもどり その姿を変えた故郷に打ちのめされて帰ってきてから 狂ったようにして描いたのが「DAIREN」という シリーズでかなりの数の絵が残っているんだ。 (絵の大きさは6号くらいの小さな絵) その1枚が 福岡市中央区にやってきて 白い壁に飾られていたというだけの話なんだ・・・ いつか 親父のギャラリーを作るからな。 もう少し待っててくれ。 (おしまい)

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