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我食べる、故に我あり ~ 中国の故事 (嘘)

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2005年06月26日
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カテゴリ:いろいろ

あぁ、今日も食った飲んだ。

昨夜はイベント前にしてはわりと早く寝付けた。
その代わり5時には目が覚めたが。

それでももう一眠りし、平日よりも30分早く起床。

体重は前日と変わりなし。

日曜だというのに髭を剃る。
戦(いくさ)に向かう心構えだ。
そう、今日は居合の1級の審査会。
居合を始めて5ヶ月。初めての審査会である。
ちなみに級は1級のほかにない。2級もなければ特級もないのである。
1級の次は初段。
つまり1級というのは超初心者に対するある種の「励み」みたいなものだ。

朝食は、プロテインダイエット。
そして、悩む。
「腹が減っては戦はできぬ」派と、「平常心で臨むべし」派の葛藤の末、前者が勝利した。
バナナを1本。

しかし、これが裏目に出たのである(たぶん)。
数日前から腹の調子が悪かった。
電車に乗っているうちにお腹がグルグルいい出した。
しかも、今日の道程は遠い。
日本武道館ならアクセス楽ちんなのだが、今日は東京武道館。
私の自宅からでは横浜から東京に侵入して東京23区を貫通しなければならない。

綾瀬で下車してすぐさま駅のトイレに駆け込んだのだが、室内は強烈な刺激臭が充満していて、目は痛むし吐き気はするしで、用も足さずにすぐさま飛び出した。
ただ、お陰で腹の方は一時的に引っ込んだみたい。

駅の改札で、同じ会で今日一緒に受審するオバちゃんに出会ってしまった。
苦手ということはまったくないのだが、このオバちゃん話好きなのである。
ユルユルの腹を抱えた身としてはつらい。

で、結局オバちゃんと一緒に入場し、そのまま受付し着替えてしまった。
袴をつけたらいったいどうやってトイレに行けばいいのだ?
やっぱ脱ぐしかないのかな。
なんて思いながら我慢、我慢。

9時に受付けして、10時に開会式。
年齢順で私の出番は11時半頃。

待ってる時間が長い。
これが午後だと分かっていれば、午前中はのんびり構えていればよいのだけど、午前中だと思うと、時間があるのは分かっていても会場を離れる気にもなれない。

そんなこんなで、携刀姿勢のままで会場の後ろに立っていたら、ひとりのご老人が私の隣に立ってひとりごちるように話し始めた。
聞くともなしに聞いていた、というべきか、聞いているようで聞いていなかったというべきか、適当に相槌を打っていたら、「あなたはなに先生についておられる?」という問いかけ。
「S先生にお教えいただいております食田と申します」と丁寧に答える。
この会場で道衣を来ていないのは、十中八九自分の道場の初心者の応援に来た先生か高段者である。
失礼があってはいけない。
すると、そのご老人が言った。
「そうですか、良い師匠につきましたね。S先生は大変よろしい。
居合に限らず、人生総てにおいて良い師匠につくことが大切です。
昔の人は、3年掛かっても良い師匠を探せと言ったものだ。
あなたは幸せ者だ。」
「ありがとうございます」
「…しかし、あなたが良い師匠にめぐり合えたのは、単に運が良かったからじゃない。
あなたに見る目があったからでもない。
それはね、あなたのご先祖様が素晴らしかったからです。
ご先祖様が良い行いをしたから、あなたは良い師匠とめぐり合うことができたのです。
ご先祖様に感謝しなくてはね」
そう言って、ご老人は去っていった。

お坊さんだろうか?
と思いながらも、「ありがとうございます」と深々と礼をした。
そして、その方の後姿を追ったら、お偉いさんの席へ。
素直に聞いておいて良かった。

そうこうしているうちに、出番まで後30分ほど。
お腹がまたグルグルしてきた。
今ならまだ間に合うだろう。
トイレに行くなら最後のチャンスだ。
…とそこへオバちゃん登場。

まだ受かってもいないのに師匠へのお礼の相談。
そうですね、その考えに賛成ですといって、話を打ち切ろうとしたら、オバちゃんが急に興奮したように、「ねぇ、あそこの髭面禿頭の人、分かる?」。
「えぇ、あの右側の人ですね。どうかしましたか?」
「ゼッケン見てよ。私の番号よりも若いじゃないの! ってことは、私よりも年下ってことじゃない?! 嘘でしょ! どうみても60超えてるわよ! ねぇ、あなた、あの人幾つに見える?」

そんなことを言われてもなぁ…
それにしても、オバちゃん、試験を前に余裕のヨッチャンである。

ついに、トイレに行くこともなく出番を迎える。
これじゃ丹田(ヨガで言うところのバンダ)に力が入らないよ。

で、本番は一応致命的なミスはなし。
ただ、やはり失敗しちゃいけないと思う気持ちが、腕を縮込ませる。
なんとなくワザがこじんまりしてしまったように思う。

自分の出番が終わって、昼食休憩。
一応、カロリーメイトとゼリータイプのカロリー補給食品は持ってきてはいたけど、まともなものが食べられるならそれに越したことはない。

武道館の売店に行ってみると、弁当、カップめん、おにぎりなどが売られている。
だが、今日は空手大会もあれば弓道のイベントもあったようで、売れ筋は残っていない。
弁当もイマイチだし、おにぎりも、3種だけ。
その中から、豚キムチおにぎりと唐揚おにぎりをチョイス。
どちらも初めて食べる。
おにぎりの中に唐揚が入っているなんて。
でも、天むすというものもあるぐらいだから、唐揚だってOKさ。
トンカツやコロッケ入りおにぎりを見ないのが不思議なぐらいだ…?

午後は、同じ一門の人たちの応援。

2時になって合格発表。
基本的に全員合格らしい。
登録料と引き換えに免状をもらう。
全員合格が当たり前とはいえ、やはりうれしいものはうれしい。
ついつい顔がほころぶ。

但し、賞状に書かれた私の名前…変なところに点が打ってある。
「食田飲太殿」が「食田飲犬殿」になっている。 トホホ。
しかし、最初からクレームをつけるのも印象が良くなかろう。
1級なんてすぐに過去のものになる(に違いない)から、今日のところは大目に見よう。

なんにしろ、ほっとした。
そして、ほっとすると共に再びお腹へのアタックが始まった。
帰りに祝勝会でもどう?と先輩諸氏に誘われたが、家が近けりゃ何とかなるものの、横浜まで帰ることを考えると、この腹じゃきつい。

皆さんに丁重にお礼を述べて帰宅。

晩飯は、すき焼き、ご飯、ビール、黒ビール、なんたらカクテル。
お腹はどうしたのかって?
まぁ、自宅だから、どうなろうと最後はトイレに篭城すれば済む話だ。


なにはともあれ、今日はメデタシ。


満腹、満腹







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最終更新日  2005年06月26日 22時31分34秒
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