我食べる、故に我あり ~ 中国の故事 (嘘)

2005/06/26(日)22:31

いざ出陣 プォ~プォ~(法螺貝のつもり)

いろいろ(222)

あぁ、今日も食った飲んだ。 昨夜はイベント前にしてはわりと早く寝付けた。 その代わり5時には目が覚めたが。 それでももう一眠りし、平日よりも30分早く起床。 体重は前日と変わりなし。 日曜だというのに髭を剃る。 戦(いくさ)に向かう心構えだ。 そう、今日は居合の1級の審査会。 居合を始めて5ヶ月。初めての審査会である。 ちなみに級は1級のほかにない。2級もなければ特級もないのである。 1級の次は初段。 つまり1級というのは超初心者に対するある種の「励み」みたいなものだ。 朝食は、プロテインダイエット。 そして、悩む。 「腹が減っては戦はできぬ」派と、「平常心で臨むべし」派の葛藤の末、前者が勝利した。 バナナを1本。 しかし、これが裏目に出たのである(たぶん)。 数日前から腹の調子が悪かった。 電車に乗っているうちにお腹がグルグルいい出した。 しかも、今日の道程は遠い。 日本武道館ならアクセス楽ちんなのだが、今日は東京武道館。 私の自宅からでは横浜から東京に侵入して東京23区を貫通しなければならない。 綾瀬で下車してすぐさま駅のトイレに駆け込んだのだが、室内は強烈な刺激臭が充満していて、目は痛むし吐き気はするしで、用も足さずにすぐさま飛び出した。 ただ、お陰で腹の方は一時的に引っ込んだみたい。 駅の改札で、同じ会で今日一緒に受審するオバちゃんに出会ってしまった。 苦手ということはまったくないのだが、このオバちゃん話好きなのである。 ユルユルの腹を抱えた身としてはつらい。 で、結局オバちゃんと一緒に入場し、そのまま受付し着替えてしまった。 袴をつけたらいったいどうやってトイレに行けばいいのだ? やっぱ脱ぐしかないのかな。 なんて思いながら我慢、我慢。 9時に受付けして、10時に開会式。 年齢順で私の出番は11時半頃。 待ってる時間が長い。 これが午後だと分かっていれば、午前中はのんびり構えていればよいのだけど、午前中だと思うと、時間があるのは分かっていても会場を離れる気にもなれない。 そんなこんなで、携刀姿勢のままで会場の後ろに立っていたら、ひとりのご老人が私の隣に立ってひとりごちるように話し始めた。 聞くともなしに聞いていた、というべきか、聞いているようで聞いていなかったというべきか、適当に相槌を打っていたら、「あなたはなに先生についておられる?」という問いかけ。 「S先生にお教えいただいております食田と申します」と丁寧に答える。 この会場で道衣を来ていないのは、十中八九自分の道場の初心者の応援に来た先生か高段者である。 失礼があってはいけない。 すると、そのご老人が言った。 「そうですか、良い師匠につきましたね。S先生は大変よろしい。 居合に限らず、人生総てにおいて良い師匠につくことが大切です。 昔の人は、3年掛かっても良い師匠を探せと言ったものだ。 あなたは幸せ者だ。」 「ありがとうございます」 「…しかし、あなたが良い師匠にめぐり合えたのは、単に運が良かったからじゃない。 あなたに見る目があったからでもない。 それはね、あなたのご先祖様が素晴らしかったからです。 ご先祖様が良い行いをしたから、あなたは良い師匠とめぐり合うことができたのです。 ご先祖様に感謝しなくてはね」 そう言って、ご老人は去っていった。 お坊さんだろうか? と思いながらも、「ありがとうございます」と深々と礼をした。 そして、その方の後姿を追ったら、お偉いさんの席へ。 素直に聞いておいて良かった。 そうこうしているうちに、出番まで後30分ほど。 お腹がまたグルグルしてきた。 今ならまだ間に合うだろう。 トイレに行くなら最後のチャンスだ。 …とそこへオバちゃん登場。 まだ受かってもいないのに師匠へのお礼の相談。 そうですね、その考えに賛成ですといって、話を打ち切ろうとしたら、オバちゃんが急に興奮したように、「ねぇ、あそこの髭面禿頭の人、分かる?」。 「えぇ、あの右側の人ですね。どうかしましたか?」 「ゼッケン見てよ。私の番号よりも若いじゃないの! ってことは、私よりも年下ってことじゃない?! 嘘でしょ! どうみても60超えてるわよ! ねぇ、あなた、あの人幾つに見える?」 そんなことを言われてもなぁ… それにしても、オバちゃん、試験を前に余裕のヨッチャンである。 ついに、トイレに行くこともなく出番を迎える。 これじゃ丹田(ヨガで言うところのバンダ)に力が入らないよ。 で、本番は一応致命的なミスはなし。 ただ、やはり失敗しちゃいけないと思う気持ちが、腕を縮込ませる。 なんとなくワザがこじんまりしてしまったように思う。 自分の出番が終わって、昼食休憩。 一応、カロリーメイトとゼリータイプのカロリー補給食品は持ってきてはいたけど、まともなものが食べられるならそれに越したことはない。 武道館の売店に行ってみると、弁当、カップめん、おにぎりなどが売られている。 だが、今日は空手大会もあれば弓道のイベントもあったようで、売れ筋は残っていない。 弁当もイマイチだし、おにぎりも、3種だけ。 その中から、豚キムチおにぎりと唐揚おにぎりをチョイス。 どちらも初めて食べる。 おにぎりの中に唐揚が入っているなんて。 でも、天むすというものもあるぐらいだから、唐揚だってOKさ。 トンカツやコロッケ入りおにぎりを見ないのが不思議なぐらいだ…? 午後は、同じ一門の人たちの応援。 2時になって合格発表。 基本的に全員合格らしい。 登録料と引き換えに免状をもらう。 全員合格が当たり前とはいえ、やはりうれしいものはうれしい。 ついつい顔がほころぶ。 但し、賞状に書かれた私の名前…変なところに点が打ってある。 「食田飲太殿」が「食田飲犬殿」になっている。 トホホ。 しかし、最初からクレームをつけるのも印象が良くなかろう。 1級なんてすぐに過去のものになる(に違いない)から、今日のところは大目に見よう。 なんにしろ、ほっとした。 そして、ほっとすると共に再びお腹へのアタックが始まった。 帰りに祝勝会でもどう?と先輩諸氏に誘われたが、家が近けりゃ何とかなるものの、横浜まで帰ることを考えると、この腹じゃきつい。 皆さんに丁重にお礼を述べて帰宅。 晩飯は、すき焼き、ご飯、ビール、黒ビール、なんたらカクテル。 お腹はどうしたのかって? まぁ、自宅だから、どうなろうと最後はトイレに篭城すれば済む話だ。 なにはともあれ、今日はメデタシ。 満腹、満腹

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