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あぁ、今日も… 宿酔いである。 昨晩飲んでいるときから飲み過ぎていることは分かっていたが、泡盛が美味しくて止められなかった。 我ながら情けない。 遅く起きてぬるい風呂に浸かったが、かえってつらくなった気がする。 那覇へ向かうバスに揺られているうちに、宿酔いと乗り物酔いのダブルパンチでますます気持ちが悪くなった。 こんな調子でなにか食べられるだろうか。 バスを降り、ゆいレール(モノレール)に乗り換え、終点の首里まで。 食べることができるか試しにトロピカーナジュースを1缶飲んでみて、なんとかなりそうだと歩き出した。 首里公園に向かう道を途中で左に折れ少し行くと、その店はあった。 その名は「首里そば」。 安易な名であるが、沖縄で数十軒の沖縄そば屋を、時には一人で時には妻子と食べ歩いたさとなお氏がダントツのナンバーワンに挙げる店である。 民家のような店の前には3人の先客が待っていたが、5分ほどで入店できた。 靴を脱いで席につき店内を見渡すと、やはりなんだか民家っぽい。 壁には古ぼけた矢野顕子出前コンサートのポスター、写真、新聞記事。 この店でやったの? みんなで沖縄そばをすすりながら、アッコちゃんの歌声に耳を傾けたのだろうか。 彼女ならやるかもしれないな。 曲の合間に客と一緒にそばをすすりそうだ。 さて、この店のメニューであるが、シンプルだ。 そば大中小、じゅうしい、おにぎり、煮込み、こおりぜんざい。 これですべてだったと思う。 じゅうしいは、今まで見た他の店のものとは違って醤油色をしていなくて興味を惹かれるが、周りをみると丼に山盛りになって出てくるようなので、泣く泣くパス。 煮込みは三枚肉の入ったおでんのようだ。 こおりぜんざいも気になるが、どんなものなのか分からない。 そばは体調を考えると小を選びたいのだが、「お子さま用」と書いてある。 こう書かれると、見栄っ張りな私は注文できない。 というわけで、そば中とおにぎり。 おにぎりの中味は沖縄の肉味噌であるからして、外せない。 で、味は… 沖縄そばの麺は概してぼそぼそもぞもぞで半煮え風だが、ここのは特にその傾向が強い。 弱っている身体には結構しんどい。 手を止めたら、ギブアップしそうなので、一気呵成に麺を食べ尽くした。 三枚肉が宿酔いの胃をいじめる。 これは店が悪いのではなく、昨晩馬鹿飲みした私が悪い。 おにぎりの味噌も少しばかり負担なのだが、これは美味しい。 おにぎりをもぐもぐし、そばの汁をつーっと飲むと、実に見事なマリアージュなのだ。 そして、マリアージュ抜きにしても、この汁はいい。 関西のうどん汁に負けないぐらい洗練されていて上品だ。 これに比べると昨日のトンコツ出汁の野暮ったさといったら。 きれいに洗われた純白な大根と泥付き牛蒡ぐらいに違う。 ま、牛蒡も嫌いじゃないけど。 食後に腹ごなしに首里城公園を見学。 守礼門 首里城公園の下の県立芸術大学キャンパスに置かれていたシーサー 次はバスで国際通りに出て、第一牧志公設市場を目指した。 国際通りから何本か伸びるアーケード街の一本に入ってみると、そこから既に市場と呼んでいいような様子で、迷路のような狭い道に小さな店がひしめいていた。 熱帯アジアの市場だ。 アメ横やソウルの南大門市場にも通ずる感もなきにしもあらずだけど、それよりもバンコクやプーケットの市場の雰囲気の方が近い。 公設市場に入って、うっと息を止めた。 生臭いのだ。 普段ならまだしも、宿酔いにはあまりにヘビィだ。 2階に上がってみるとフードコートのように、共用のテーブルが並び、その周りに食堂が何軒もあった。 ヤギ汁やヤギ肉野菜炒めなどの貼り紙もある。 探せばイラブー(ウミヘビ)やアバサー(ハリセンボン)のメニューも見つかるかもしれない。 が、1階から立ち上ってくる生臭さで完全に食欲が失せている。 返す返すも宿酔いになるほど飲んでしまった自分が恨めしい。 せめてサーターアンダギーを買おうと、2階の隅にある歩という店に行ってみると、なんと「本日分の販売は終了しました」と貼り紙があった。 食べたかったなあ。 再びゆいレールに乗り、空港に向かった。 土産はあんだんすー。 黒豚焼きみそである。 首里そばのおにぎりに入っていたようなものだろう。 ブルーシールはマンゴタンゴというマンゴー味とバニラが混ざったのにした。 うーん、特別に美味しいということもない。 沖縄最後の買い物は、さんぴん花茶。 街中でも老いも若きもさんぴん茶を飲んでいたし、どの飲料自販機にもさんぴん茶がある。 味は、ジャスミン茶みたいだ。 と、思ったら、後で調べてみたらやはりジャスミン茶だったようだ。 いずれゆっくりとプライベートで沖縄を再訪してみたいものだ。 満腹、満腹 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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