2010/04/24(土)22:07
ライラック 故郷の春は まだ遠く
今朝は出勤前に警察へ立ち寄った。
運転免許の更新のためだ。
安全運転協会といっただろうか、あれこそ事業仕分けすべき対象ではないだろうか。
あそこがやっている業務は民間開放すべきものだ。
警察署の建物へ入いると、申請書記入台のそばに見慣れぬ機械が置かれ、皆が並んでいる。
免許証を挿入すると申請書を作成し、後は署名し生年月日と電話番号を記入すればいいらしい。
それはそれで優れものなのだが、免許証がIC化されたからという理由で暗証番号を設定させるのが問題だ。
入り口ホールの真ん中になんの囲いもなく置かれ、後ろに並ぶ人たちがどんな操作をすればよいかと覗き込んでいる。
衆人環視の中で暗証番号を設定しろと言うのだ。
実際、私も、覗き込んでいたつもりはないのに、前の人の暗証番号が画面に表示されているのを見てしまった。
それでいて免許証IC化の目的が個人情報保護と偽造防止と言うのだから、何をかいわんや。
受付を済ませて簡単な講習を受けたら、後は視力検査だけ。
ひとりあたりの所要時間は20~30秒。
すぐ終わるはずだった。
ところが、私より少し若いであろう女性に順番が回ってきた時のことだ。
「上下左右、輪が切れている方向を言ってください。はい、どちらですか?」と係員。
「右」
「えっ?違います。もう一度いきますね。はい」
「下」
「違います。免許条件に眼鏡が書いてないですが、目が悪くなったようですね。今日は眼鏡をお持ちですか?」
女はバッグから眼鏡を取り出したが、オドオドしている。
「実は…眼鏡をするともっと見えないんです」
なんじゃそりゃ!
かけたら見えなくなる眼鏡をなぜ持ち歩いているんだ。
「そうは言っても裸眼では見えないんですから、眼鏡をかけるしかないですよね」と係員に促され、女は眼鏡をして再び検査器を覗き込んだ。
「右、上、下」
「全部違います」
「そんな人に免許を与えちゃいけない」と叫びたいのをぐっと堪える私。
「もう一回眼鏡なしでお願いします」と粘る女に、係員は渋々応じた。
「上」
「違います。右です」
「そうそう。右と言われれば右に見えます」
トホホ
その後、係員が何か言っていたが、聞こえなかった。
聞こえたのは、最後の「新しい免許証を取りに来ますか?郵送を希望されますか?」という言葉だ。
ええーっ、適性検査不合格じゃないのか。
そんな何にも見えない人に免許を与えるなんて、事故の素じゃないか。
やめた方がいい。
やっぱり叫ぶべきだったかな。
閑話休題。
今日のランチは、歌舞伎座の裏のビルの地下から、歌舞伎座並びの晴海通りに移転した、長崎カリーの蜂の家に初見参。
チキンカリーにしてみた。
見た目は家で食べるカレーのよう。
ルーはねっとりしていて、味も最初は昔の「本格インドカレー」風に感じた。
しかし、すぐにフルーツ由来と思われる甘さが口中に広がり、やがて喉の奥に辛さが残るような感覚がある。
複雑で不思議な味わいがする。
懐かしいけど新しい、そんな味だった。
満腹、満腹