我食べる、故に我あり ～ 中国の故事 （嘘）

10月最後の日に台風がやってきた。
娘は朝から学校へ行き（休みだけど色々あるらしい）、妻も出かけた。
私はといえば、こんな日は１日家から出たくはないのだけど、クリーニング屋に行かなきゃならないし、ついでに食事の買い物も済ませよう。
クリーニング屋は徒歩５分ほどではあるけれど、前に出してあったのを引き取ることを考えると、車で行くのが無難そうだ。

私と同じように雨に濡れたくないと思い、車で出かける人が多いらしく、道は案外と混んでいた。
その上、なぜか乱暴に飛ばしてくる車が多い。
雨で見通しが悪いのだから、普段以上に慎重な運転が求められるのに。

買い物をしていたら、夕方に帰るはずの娘から、今から帰るから迎えに来てとメールが入った。
娘の学校は川のそばだから、大雨洪水警報が出ると下校命令が出るのだ。

娘は、友達と溝の口で待っているという。

溝の口は嫌いなんだよな。
いや、街が嫌いなのではない。
車で行くのが嫌なのだ。
２４６から狭い道を入っていくし、車で行くとどこが駅だかよく分からない。
それに、駅にたどり着いたら今度は、方角がまるでわからなくなるのだ。
ぐるぐる回っているうちに、自分がどちらからやってきたのかすら分からなくなる。

結局、道が混んでいたのと、駅の目前まで来て迷ったので、娘たちをピックアップするのに１時間掛った。
電車で帰ってくれていたら、とっくに皆が家でくつろいでいたはずだ。

娘の友人を送って家に帰ったら、もう２時。
ようやく昼食にありつけた。

昨晩、娘と大喧嘩したので、今日は父親として少し寛大なところを見せ付けてやろうと考えたのが失敗だった。


やれやれ