我食べる、故に我あり ~ 中国の故事 (嘘)

2012/05/01(火)11:37

学習効果なし

仲間と雑談していたときのことだ。 体調不良を訴えた人に、30代の女性が言った。 「食べるものをきちんと選んでますか?」 そこまではまぁまともだったが、そのあとがいけない。 「食材も調味料も加工食品も、とんでもないものが平気で売られているんです。政府や企業が言っていることは、ウソばかりなんですって。この前XX 先生の話を聴いて背筋が寒くなりました」 原発事故以来、幼子をもつ母親やこれから子を産むであろう女性が不安を感じるのは理解できる。 我が家も、かつてO157で何人もの幼い子供の命が失われた当時、娘が小さかったので心配したものだ。 しかし、だ。 政府や企業が言っていることは疑うのに、XX 先生の言うことは鵜呑みにしてしまう矛盾に、なぜ気付かないのか。 XX 先生が何者か、私は知らない。 以下は一般論である。 この手の論者たちにありがちなのは、いくつかの事例を挙げて、「だから、すべてこうである」と飛躍した結論を断言してみせる手法だ。 「A社は過去に都合の悪いデータを改竄していた。政府は事故直後に情報を得ていたのに隠蔽した。だから、彼らの言うことはウソばかりなんです」 100の事柄のうち問題がある3つを取り出して示し、それだけを根拠に残りの97も同じだと言う。 「周りは敵とウソばかり。真実を告げる、あなたの味方は私だけ」という言葉と裏腹に真実を遮断することがマインドコントロールの入口であることは、少し前の女芸人の騒動で耳タコのはずだじゃないか。 民主党がダメなら維新の会に期待する風潮もそうだが、世間というものはホントに学習しないものだな。

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