空想世界と少しの現実

2008/09/11(木)13:33

オンナ心 望み

オンナ心(28)

宮城県仙台市。駅前の栄えている所から、車で約20分の距離。仙山線が近くに走る、仙台東照宮のすぐ側。それが俺の実家のある場所。車と電車どちらにしようかと思案していたら、美香は迷わず車がいいと提案した。 「時間が掛かっても、車がいいな。雅夢は運転上手だし、もしも具合悪くても病院に行けるしね」 「でも長旅だよ!七時間ほど掛かるぞ?大丈夫かよ?」 「平気!向こうで、車でぶらぶらしたいんだもん!仙台は仕事でしか行ったことないし。観光気分もいいかな~って!」 屈託の無い笑顔を浮かべて言う。「じゃ、そうするか!時間が掛かっても、電車よりは俺も楽だ」 同意をして、たんまり東京土産を持ち、入籍したばかりの彼女を伴って一ヶ月ぶりの里帰り。 お袋には事前に美香と入籍したと、電話で伝えておいた。故郷に錦を飾るってわけでもないけど、俺の所有する、白のベンツE320は近所の注目の的だ!女に貢がせた車だけど少し誇らしい気分。 だけど何より誇らしいのは、妻になった美香が、他の誰よりも美しい女だからだ。 運転席を降りて助手席のドアを開けて、美香をエスコート。その様子を、俺を昔から知っている近所のおばちゃん達が、唖然として見つめている。降り立った彼女は動じることなく、微笑で丁寧におばちゃん達にお辞儀で返す。さすが元社長!振る舞いも堂々としてる。かっこいいよ、美香。 「お袋が待ってる。家に入ろうか」声に少し顔を赤らめて「はい、あなた」なんて答えるんだもん!マジどきどきしたぜ!ヾ(;´Д`●)ノぁゎゎでも気分はめっちゃ嬉しかったり。改めて夫婦になったんだなって感じさせるよ。 彼女も、その気持ちを伝えたくて答えたんだろう。美香の右肩を軽く抱いて玄関のガラス扉をスライドさせた。「ただいま!お袋!帰ったぜっ!!」つい声が大きくなっていた。 和室に通されて正座をする。お茶を出してくれた雅夢のお母さんは、想像以上に明るく楽しい人で、初めて会って緊張気味の私に明るく声を掛けてくれた。 「まあぁ~!ほんとよく来たぁっちゃぁ~!あんらーすっごいびっじんだこと~!ちょっとぉ雅夢っ!!あんだ随分めんこい嫁さんば、つかまえたっちゃぁ~!」((藁´∀`)) 「あんっ!!俺が選んだんだぁ~!たりめーだろ~!つか、訛るからやめてくれっ!!お袋!!俺もう!東京人なんだからなぁ~!って直らねーしっ!!」(>дд

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