レバノン停戦決議が発効しました。これを受け原油価格などは少し値下がりに転じています。
それはともかくイスラエルとヒズボラが14日、国連安保理の停戦決議を受け入れました。薄氷を踏むような「戦闘停止」ですね。
この戦いは勝利者がないようです。
イスラエルは兵士の死者116人。中東最強を自負するイスラエル軍。最新鋭の戦車メルカバ4はヒズボラの対戦車砲で次々と破壊され、また激しい空爆もその後ヒズボラのロケット弾攻撃が止んでいないことで効果が上がっていません。軍の威信が失墜した感があります。
この戦闘の教訓は、米軍がイラクを平定出来ないのと同様に、市街戦やゲリラ戦では重装備の軍隊が勝つのは難しいことを実証しました。過去ではベトナム戦争・アフガニスタン紛争然りです。
イスラム教シーア派民兵組織ヒズボラは2000年のイスラエル軍敗走に続いて2勝目になりますが、停戦合意で民兵の解体は必至。それに戦闘員の死者500人以上に加え、実質支配地域は空爆で廃墟と化しています。
民兵の今後の行く末が問題ですね。武装解除がうまくいくかどうか。それでイスラエルの行動も変わりそうです。
「文明の衝突」
「史的システムとしての民主主義」
「イスラームと民主主義」