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巨大犬惑星

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2007.09.04
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レイモンド・カーヴァーの短編。

誰か(または多くの人)にとってはは「たいしたことない
」「よくみえる」「問題ではない」ことが、他の誰かの気持ちをとても変化させるし、その変化はとめられない。・・・というような、文章にするとえらくチープで、そりゃそうだ的なかんじになるようなことではあるのだが、カーヴァーの文章で読むとそう言ってられなくなる。
真実はなんだかぼんやりしていて、ひどいイライラに襲われる。

主人公のクレアはとても人間らしくてとても正直な人なんだと思う。
でもその正直さやまっすぐさはなんだか余計なものに見える。

So Much Water~、と一言でいっても人によって違うのだ。
足元までの水量でもそれに気づいて、溺れたくない~ひ~!って思う人もいれば、
水がフルタンで窒息しそうにみえても楽しそうにしてる人だっている。
それが、「ひとそれぞれ
」ってことなんだと思うが、
世の中ではその違いを発見して、親切や愛情から
「水、クビの下まできてますよ~ん」って教えてあげるという行為は
えらいおせっかいで、余計なことでもあるのだ。
運が悪ければ、「あなたの方が溺れてるようにみえるけど?」とか思われちゃうのがオチでもある。







最終更新日  2007.09.04 22:21:11


2007.08.10
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山崎豊子の「二つの祖国」を小学生の時読んで、初めて戦争というものについて、自分の頭で認識しようとするようになった。

太平洋戦争中の在米日系2世の小説で、1冊も分厚くて、さらにそれが上中下巻という、当時の自分にはものすごく敷居が高かった。
NHKの大河ドラマで松本幸四郎が主役をやっていた。それを見てどうしても小説が読みたくなって、親に頼んで買ってもらったという結構うすぼんやりした記憶がある。

大人になって読み返すと、戦争小説という印象より、アイデンティティ模索の小説であるような気がするが、小学生にとったらもう度肝を抜かれる設定と、「戦争=全てにおいて悪
のインパクトが絶大だった。

その頃の学校の社会科で教えてもらうような、「戦争=日本人は大変だったんだよ。
というものに否定的になった。小説のなかでわからないことがあると図書館に行って調べたりしていた。
日本人だけじゃない、そういうことに強制的に関わらせられた全ての人が大変なんだ。ということがだんだんわかってきた。

まぁでも日本人はかわいそうなことになってた。という単純なかわいそう意識が当時あったのも否めない。
しかしそれはひとつのキッカケである。
教科書とかじゃピンとこないことを知りたいと思うようになる。

そんなことを思い出したのも、原爆の日になっていろんな記事を目にする際、
その本を読んでいろいろ調べたいと思った時の気持ちになるからである。

自分の知らないことや、めんどくさがって調べないことが知りたくなる。
大人になって知ったつもりになってることがたくさんありすぎる。
日本人だから知っておかなきゃいけないことがもっとあることに気づかされる。







最終更新日  2007.08.10 23:44:01
2007.02.04
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カラマーゾフの兄弟を読み返している。
なかなか2007年にあっても鋭いつっこみばかりなのである。

昨日は高校の同級生と銀座に飲みに行く。
すっかり盛り上がって終電ぎりぎりだった。

私が座っていると右に15cmほどのスキマが。
そこにムリムリっと入ってきた女性(40後半)。もちろん人間が普通にそのスキマに収まるはずもなく、ハンケツならぬ、4分の1ケツぐらいで座って(?)いる。
手には““紙コップの””コーヒーが。
ずずずーっとそれを飲み干したかと思ったらそれを座席の下に・・・!
その後、バックから化粧道具を取り出しフルメイク開始。
おいおい~それ以上何を顔に塗るつもりなんだ!既に十分顔の上にプラス2mmぐらいになってるやんけ~!
マスカラ・アイシャドー・マユゲ描き描き・・・メイクの途中で私が先に電車を降りる。

その後乗り継ぎで電車を待ってると、隣にささやきオヤジが。
一見大学教授風の生真面目そうな白髪オヤジ(50歳代)
ものすごい小~~~さな声で「飲み会の帰り?」「どこで飲んでたの」「何飲んでたの」
なんかものすごいこっちが酔っ払ってるならともかく、普通に本読んでるだけだよ。
どういう意図があるかも不明。ギロリとにらんでからまた本を読み始めるとそそくさと去っていった。

乗り継ぎの電車に乗ると、男3女1の酔っ払いチームが私が座った前に立った。
女は何故か大声でミキサーについて雄弁に語っている。
しかしもうユラユラ~で自分の体重を支えきれず、私の頭にバシバシ女のバックが当たる。
こちらもジャッキー・チェンばりの手の動きでパシパシとそれを払う。
そのグループの誰一人として「バックが当たって迷惑だよ」なんて注意するヤツもいない。

“人類全体を愛するほど、個人への愛情が薄れてゆく。
個々の人を憎めば憎むほど、人類全体に対する愛は益々熱烈になってゆくのだ。”
とドストエフスキーは書いていた。

そうか。これは人類愛への布石(試練)なのか。







最終更新日  2007.02.04 21:59:45
2006.12.30
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ireland SF HK

めずらしく絵本を買う。
ミロスラフ・サセックというチェコ生まれの絵本作家のもの。

むか~し英語で書かれたものを読んだ記憶があったのだが、日本語で再販されているのを知らなかった!「This is~」というシリーズでいろいろな国(街)を紹介してくれる。

かなり前の都市の紹介なので、現在は変化しているところもあるが、細かいところを抜きにしても本当に楽しい。
絵本をパラパラとめくるだけで、文章を読まなくてもその都市の雰囲気が伝わってくる。
私は行ったことのないアイルランドも、写真でみたり想像するより感覚的にとてもリアルである。
グレーの空とシャムロックの緑色。あぁこういう風景の中でアイリッシュ・ミュージックが生まれるのだなぁ。と妙に納得させられてしまう。
アイルランドの複雑な歴史についてもできるかぎり説明してくれているのも嬉しい。

風景はもちろん、人や生き物などもとてもカラフルに描かれている。
フィッシャーマンズワーフのカニは実際よりおいしそうにみえる。

人や景色だけしか描かれていないのに、そこにあるはずのニオイや街全体を覆っている雰囲気や人の生活までちょっとのぞいたような気にさせられる。普通の事務的旅行ガイドブックではわからない、旅行に行った時のまっとうな楽しみ方を教えてくれる。







最終更新日  2006.12.31 01:41:14

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