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ろくでなしとの戦い・by・こいちろ

ろくでなしとの戦い・by・こいちろ

僕の病気

 僕がかかった病気は「急性リンパ性白血病(ALL)」です。この病気の説明前に、白血病について簡単に述べておきます。

【白血病全般について】
 体の中を流れている血液(=末梢血)には、大きく分けて3種類の血液細胞が含まれております。それは白血球、赤血球、血小板です。白血球は主に免疫を担当し、細菌や真菌(カビ)やウィルスから体を守る役割を担っております。赤血球は酸素の運搬を担当し、体の様々な組織に必要な酸素を供給する役割を担っております。血小板は出血を止める役割を担っております。これらの各血液細胞は、まず、骨髄という骨の中心部にあるスポンジのような組織の中で作られ、その後、末梢血に流れ出てくるシステムになっております。

 正常な骨髄は、造血幹細胞(=芽球と表現されることもあるようです)という各血液細胞(=白血球・赤血球・血小板)に分化(=未熟な細胞が成熟した細胞に成長すること)する大もとの幼若な細胞を造っています。白血病は、この造血幹細胞が成長する段階、特に白血球に姿を変える段階でがん化し、このがん化した細胞(=白血病細胞)が体(特に骨髄)の中で異常に増殖する病気なのです。

 芽球には「分化能」と「増殖能」とがあります。この芽球のもつ能力の「分化能が抑制され」、「増殖能が制御されなくなった」とき、白血病と診断されるようです。このとき、骨髄中には芽球が20%以上は存在すると言われております。但し、芽球は正常なヒトの体内にも2%程度は存在するようです。

 白血病と診断されたとき、骨髄は白血病細胞のみで占められるようになり、正常な血液細胞がほとんど作られなくなります。骨髄の内容積は決まっており、この決められた空間が白血病細胞で一杯になってしまい、正常な血液細胞を造る場所がなくなるからだと説明されます。

 全身の血液は骨髄から流れ出て来るものですから、白血病になると血液内の正常な白血球、赤血球、血小板が減少するとともに、骨髄から血液中へ白血病細胞がこぼれ出てくることになります。血液中の、白血球が減少すると免疫力が低下して細菌やウィルスなどに感染しやすくなります。赤血球が減少すると貧血症状が出てきます。血小板が減少するとちょっとしたことでも大出血をする危険が高くなります。また血液中に白血病細胞が増加すると色々な臓器に浸潤し臓器障害を起こす恐れが高まります。

 なお、白血球は大きく分けて骨髄球系の細胞とリンパ球系の細胞に分類されるようです。骨髄球系の細胞は最終的に主に好中球(=特に免疫力に影響を与える重要な細胞)となって末梢血中を流れるようです。リンパ球系の細胞は成熟するとリンパ球となって末梢血に流れたり、リンパ節に移動したりするようです。

 白血病は、がん化した細胞の種類によって骨髄性白血病とリンパ性白血病に分類されます。また、白血病細胞が成熟した細胞に変化する性質を持っている場合、比較的症状はでにくく慢性的な経過をたどるようですが、白血病細胞が幹細胞に近い幼若な細胞のまま増殖している場合には急激な経過をたどることが多く、この違いによって慢性型白血病と急性型白血病とに分類されるようです。

 以上より僕がかかった病気、急性リンパ性白血病(ALL)とは、がん化した白血病細胞の種類がリンパ球系の細胞であって、しかもこの白血病細胞が幹細胞に近い幼若な細胞のまま増殖している状態の病気なのです。うーん。難しくて僕の理解を超えてます(T_T)

 ALLは、子供から大人までどの年齢にも発症しますが、特に子供に多い白血病です。大人では約10万人に1人の発症頻度だそうです(T_T)。精神年齢が子供の僕は、子供として発症したのか、はたまた大人として発症したのか。いずれにしてもこんな低低低確率にヒットするなら、宝くじでも買っておけばよかった。当たったかも。

 ちなみに俳優の渡辺謙さん、ファイターのアンディフグさん、関取の蔵馬さん、女優の本田美奈子さんなどが患った「急性骨髄性白血病(AML)」の発症頻度は人口10万人あたり約5~6人だそうです。

 急性白血病(AML、ALL)は腫瘍の増殖速度が速く、週日単位で症状や検査結果などが変化し、治療をしないでいると、数週間で死に至る病気です。しかしながら、薬剤に対する反応性は高く、他のがんに比べて抗がん剤がとてもよく効きます。もちろん、効きにくいタイプの白血病も、効きにくい状態もありますが。抗がん剤の種類によっても効きが変わってくるようです。そのため治療は抗がん剤を組み合わせた化学療法が中心となります。

 白血病の発生原因は未だはっきり解明されていないようです。がしかし、凡そ、血液細胞の遺伝子レベルでの(多くの場合、後天的)異常が原因なのではないかと考えられています。ある種の先天性の免疫不全症や、染色体(遺伝子)異常を伴う先天性疾患でも白血病が発生しやすいと言われております。

 放射線・抗がん剤なども白血病を引きおこす可能性があるといわれており、これらの治療を受けた後に発症した白血病を二次性(治療関連)白血病と呼ぶようです。二次性白血病は、発症までに抗がん剤治療を受けているか、放射線治療を受けている場合に発生するものです。発生するのは、治療後、2~10年後のようです。特徴的な染色体異常を伴い、予後は悪いとされています。


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